活性酸素 ROS: 種類、産生部位、病気との関係など

UBC/other_metabolites/elements/8_ros

このページの最終更新日: 2020/02/14

  1. 概要: 活性酸素とは
  2. ROS の産生
  3. 食品中の ROS

広告

概要: 活性酸素とは

活性酸素種 (reactive oxygen species; ROS) とは反応性の高い酸素 oxygen を含む分子のことで、以下のような物質が有名である。

  • ヒドロキシルラジカル, hydroxyl radical (・OH)
  • スーパーオキシドアニオン, superoxide anion (O2-)
  • 過酸化水素, hydrogen peroxide

ROS は生体内の様々な物質 (タンパク質脂質 など) と反応し、それらの機能を阻害する。

マクロファージなどが体内に侵入した細菌を攻撃するのに ROS を使うことが知られているように、ROS の反応性が生体に利用されている面もあるが、一般に、好気呼吸の副産物として発生する ROS による生体へのダメージが問題とされることが多い。

ミトコンドリア で消費される酸素の 0.1 - 5% が活性酸素になり (2)、活性酸素によるダメージが老化を促進すると考えられている。ページ上方の「老化関連リンク」も参照のこと。


ROS の産生

ミトコンドリアが ROS の主な発生源であるが、とくに問題となるのは ROS による酸化反応がさらに ROS を生成し、反応が連鎖的に続く 場合がある ことである。

例えば、スーパーオキシドアニオンは反応性の高い窒素 (活性窒素 RNS)である一酸化窒素 NO・ と反応し、ペルオキシナイトライト peroxynitrate ONOO- を生成する (2I)。

また、過酸化水素は銅イオン Cu2+ などと反応し、ヒドロキシルラジカルを生成する。これは フェントン反応 Fenton reaction と呼ばれる反応で、ROS の中でも特に反応性の高い OH・の大部分を生成する反応である。


> アンモニアが水生植物で ROS を発生させることが示唆されている (1)。

  • 0 - 30 mg/L の濃度のアンモニアに曝露。カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼの発現が上がることから。
  • このほか、オゾン、塩分、乾き、熱、重金属、有機毒物などでも ROS が産生される。
  • 植物では、光合成の副産物として ROS が発生する。

広告

食品中の ROS

体内の ROS に比べて、食品中の ROS と病気の関係はあまり明らかになっていない (3I)。つまり、ROS を多く含む食品を食べたときの影響については、未知の点が多い。

> 摂取した ROS が膵臓 β 細胞を破壊し、I 型 糖尿病 を引き起こすことがある (3I)。

  • 鉄イオンは ROS と反応するため、鉄のサプリメントの有害性も指摘されている。

> 粉状の protein drink mix は、水に溶かした際に過酸化水素を生じる (3R)。

  • ルミノール反応で過酸化水素を検出。最初の 5 分が最も量が多く、1 時間後にはかなり減衰する。
  • カタラーゼを添加すると、ほとんど ROS は検出されなくなる。
  • アスコルビン酸は、過酸化水素の産生につながる恐れがあり、推奨されないようである。

広告

コメント欄

各ページのコメント欄を復活させました。スパム対策のため、以下の禁止ワードが含まれるコメントは表示されないように設定しています。レイアウトなどは引き続き改善していきます。「管理人への質問」「フォーラム」へのバナーも引き続きご利用下さい。

禁止ワード: http, the, м (ロシア語のフォントです)


このページにコメント

Name:


Comment:



これまでに投稿されたコメント

Date Name Comment

References

  1. Nimptsch 2007a Ammonia triggers the promotion of oxidative stress in the aquatic macrophyte Myriophyllum mattogrossense. Chemosphere 66, 708-714.
  2. Mugoni et al. 2014a Analysis of oxidative stress in zebrafish embryos. J Vis Exp 89, e51328.
  3. Boatright 2013a. Hydrogen peroxide generation from hydrated protein drink mixes. J Food Sci 78, C1651-1658.