NADPH とは: NADH との違いを中心に

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10-22-2017 updated


  1. 概要: NADPH とは
  2. 赤血球における NADPH の機能

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概要: NADPH とは

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 (NADPH) は、電子運搬体である。生体における NADPH の主な供給源は、解糖系 から分岐する ペントースリン酸回路 である。

下の図で、アデニン部分にリン酸基がついているのが NADPH、ついていないのが NADH である。両者の構造は非常によく似ており、機能も極めて近い。機能については NADH のページ で詳しく解説している、


NADPH の構造 (1)

NADH の構造 (2)


NADH および NADPH は、どちらも生体内の電子伝達に関与する。つまり、NAD+ および NADP+ の状態から電子を受け取ってそれぞれ NADH および NADPH となり、最終的に他の物質に電子を受けわたす。

NADH が TCA 回路や ミトコンドリア電子伝達系 などで主に利用されるのに対し、NADPH は以下のような代謝経路で機能する。

  • 光合成
  • グルタチオン glutathione の酸化還元
  • エントナー・ドウドロフ経路

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赤血球における NADPH の生理的意義

生体における NADPH の役割は、合成経路の遺伝子が欠損した場合の表現系から明らかにすることができる。

NADPH は ペントースリン酸回路 で合成されるが、その経路の酵素 G6PD には Mediterranean および Afro-Caribbean 由来の保存された変異がある (3)。G6PD 欠乏は、酸化ストレス下での溶血をもたらす (3)。つまり、ペントースリン酸回路の第一の意義は 赤血球における酸化ストレス応答 であると考えられる。

NADPH は、以下のように グルタチオン の還元に使われる。


NADPH はグルタチオンに電子を渡して還元し、自身は酸化されて NADP+ となる。FAD は電子の受け渡しに関与はするが、反応の前後で変化しない。

つまり、G6PD 欠乏は NADPH 量の減少をもたらし、グルタチオンによる抗酸化力を低下させる。

> この変異は X 染色体に存在し、男性で症状がみられる (3)。
  • 400 million の人が変異した遺伝子をもっているが、多くは症状が出ない。
  • ヘモグロビン の SNP と同様に、マラリアに対する抵抗性があるものと考えられている。
  • 感染、薬品などで赤血球が酸化ストレスに晒されると、溶血が起こる。

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References

  1. By NEUROtiker - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
  2. "NAD+ phys" by NEUROtiker - 投稿者自身による作品. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
  3. Amazon link: ハーパー生化学 30版.
  4. By Zwickipedia - Own work, CC BY-SA 3.0, Link

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