マウス Mus musculus:
発生、系統、ノックアウトマウスの一覧など

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: マウス
    • 分類
    • マウスに関連した様々な数値
  2. マウスの一生: 発生と寿命
  3. マウスの系統および病気のモデル
  4. 各種ノックアウトマウス

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概要: マウス

標準和名 (日本語での正式名称) はハツカネズミである (写真 Public domain)。

マウス

分類

2015 年 2 月のデータ。PubMed Taxonomy についての解説ページは こちら生物の分類のページ も参照のこと。

cellular organisms; Eukaryota; Opisthokonta; Metazoa; Eumetazoa; Bilateria; Deuterostomia; Chordata; Craniata; Vertebrata; Gnathostomata; Teleostomi; Euteleostomi; Sarcopterygii; Dipnotetrapodomorpha; Tetrapoda; Amniota; Mammalia; Theria; Eutheria; Boreoeutheria; Euarchontoglires; Glires; Rodentia; Sciurognathi; Muroidea; Muridae; Murinae; Mus; Mus

マウスの主要な分類カテゴリーは

  • 哺乳綱 Mammalia
  • げっ歯目 Rodentia
  • ネズミ科 Muridae
  • ハツカネズミ属 Mus

である。


マウスに関連した様々な数値

血液

63 - 80 mL/kg

遺伝子の数

約 25,000 と言われている。

マウスの一生: 発生および寿命

マウスの発生における最初の細胞分裂は、E3.5 に起こる栄養膜 trophoblast と embryonic cell lineage の分化である。その結果形成される栄養外胚葉 trophectoderm は胎盤などを形成する。

野生のマウスの 90% 以上は、1 歳以下で死亡する (2)。寿命に関する考察にこの事実が使われている。


マウスの寿命に関する実験の結果を表にまとめる。生物の寿命一覧 も参照のこと。

寿命 説明

21.2ヶ月 (C57, C)
24.3ヶ月 (C57, PR)
21.4ヶ月 (A/J, C)
22.7ヶ月 (A/J, PR)
24.0ヶ月 (F1, C)
28.1ヶ月 (F1, PR)

マウスにタンパク質制限をかけた実験。C57, A/J, およびそれらのハイブリッド (F1)各 50 匹。Cはコントロール (タンパク質26%), PR はタンパク質制限 (4%)。寿命延長は C57, F1 で有意であった (3)。

B6D2F1 系統
オス平均 870 日
メス平均 783 日

最長寿命は 1100 日 (約36ヶ月) 前後で、雌雄差は小さかった (C57BL/6雌×DBA/2雄F1) (B6D2F1/Crlj)。文献 4 より。

C57BL/6 系統
オス平均 826 日
メス平均 766 日

最長寿命は 1100 日 (約36ヶ月) 前後で、雌雄差および B6D2F1 系統との差は小さかった (C57BL/6CrSlc)。文献 4 より。


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マウスの系統および病気モデル

マウスには膨大な系統および病気モデルがあるので、以下の表では全く網羅できていない。このサイトで解説した実験、病気 などに関連する事項の一覧として解釈のこと。


マウスの系統

系統 特徴
BALB/cByJ

モリス水迷路 Morris water maze の成績が悪い (1)。おそらくストレス感受性が高いためと考えられている。

C57BL/6
Melanic C57BL/6 モリス水迷路 Morris water maze の成績が良い (1)。
FVB/N
NMRI
OF1
SAM Senescence-accerelated mouse.
129/Ola

病気のモデルマウス

系統 特徴
mdx mice

ジストロフィン遺伝子 に変異のある筋ジストロフィーのモデルマウス。

各種ノックアウトマウス

このサイトにノックアウトマウスの情報がある遺伝子をリストにした。リンクの多くは遺伝子のページに飛びます。


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References

  1. D'Hooge & De Deyn. 2001a (2). Applications of the Morris water maze in the study of learning and memory. Brain Res Rev 36, 60-90.
  2. Phelan & Austad 1989a. Natural selection, dietary restriction and extended longevity. Growth Dev Aging 53, 4-6.
  3. Goodrick 1978a. Body weight increment and length of life: the effect of genetic constitution and dietary protein. J Gerontol 33, 184-190.
  4. 倉本 2005a. 老化動物育成区収容マウス・ラットの寿命. 東京都健康長寿医療センター報告. Link.

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