ジストロフィン: 筋ジストロフィーの原因遺伝子
protein_gene/d/dystrophin
8-17-2017 updated
- 概要: dystrophin と筋ジストロフィー
- Becker muscular dystrophy (BMD)
- ディシェンヌ型筋ジストロフィーの病態
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概要: dystrophin と筋ジストロフィー
筋ジストロフィー musclular dystrophy は、進行性の筋萎縮がみられる疾患の総称である。発症年齢、遺伝形式などによって分類されており、最も頻度が高いのが
DMD 遺伝子には、およそ 1/3,500 の頻度で変異が入っている (1)。DMD の発症に至る変異はフレームシフトであり、この場合には機能をもつジストロフィンタンパク質はほとんどない (2I)。Exon 23 に変異をもつ
BMD
DMD のエクソンの欠失により、不完全なジストロフィンが発症すると、症状の軽い
この現象を利用して、exon skipping や CRISPR/Cas9 というゲノム編集技術によって変異のあるエクソンを取り除き、DMD を BMD に近づけるという治療方法が検討されている (2,3)。
ジストロフィンは大きいので、完全な dystrophin gene を標的細胞に届けるのが技術的に難しいという理由もある (2)。
DMD の病態
患者は多くの場合 25 歳までに死亡する (1I)。直接的な死因は、筋萎縮に伴う呼吸困難である。
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References
Long et al. 2014a. Prevention of muscular dystrophy in mice by CRISPR/Cas9–mediated editing of germline DNA. Science 345, 1184-1188.Nelson et al. 2015a. In vivo genome editing improves muscle function in a mouse model of Duchenne muscular dystrophy. Science, published online.Tabebordbar et al. 2015a. In vivo gene editing in dystrophic mouse muscle and muscle stem cells. Science, published online.