PPAR gamma: 機能、ノックアウトマウス
UBC/protein_gene/p/pparg
このページの最終更新日: 2024/02/14- 概要: PPARγとは
- PPARγ のスプライシング
- PPARγ KO mouse
- Homozygous KO
- Heterozygous KO
- ヒトでみられる多型
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概要: PPARγ とは
Peroxisome proliferator-activated receptor (PPAR) は、核内受容体 の NR1C ファミリーに属する転写因子である。
哺乳類には、PPARα, PPARβ/δ, PPARγ の 3 つのアイソフォームがあり、このページでは PPARγについて記載する。PPAR に関する全体的な内容は、PPAR のページ にまとめた。
PPARγ は主に脂肪組織で発現しており、脂肪細胞の分化を促進する機能がある。
PPARγ のスプライシング
ヒトとマウスでは、PPARγ 遺伝子には 3 種類のスプライシング・バリアントがあり、PPARγ1, 2, 3 と呼ばれる (3)。
最近、exon 5 を欠く splicing variant が dominant negative として働き、脂肪細胞への過剰な脂質の蓄積を抑制することが報告された (1)。
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PPARγ KO mouse
アゴニストで PPARγ を活性化すると、脂肪細胞の分化が促進され、インスリン感受性が増大する。したがって、ノックアウトすると脂肪細胞は発達せず、インスリン感受性が低下して糖尿病のような症状を呈することが予想された。
Homozygous KO
PPARγ の homo KO mice は、胎盤の機能不全のため 10.5 - 11.5 日で死亡する (embryonic lethal, ref. 2)。
Heterozygous KO
ヘテロではインスリンへの感受性が高く、高脂肪食で飼育してもインスリン抵抗性になりにくい (2)。脂肪細胞が肥大することによる。
ヒトでみられる多型
ヒトでは Pro12Ala という partial loss-of-function mutation が知られており、BMI の低下、インスリン感受性、低糖尿病リスクなどと相関がある。脂肪細胞でレプチンの発現を抑制するという報告もある。
ゼブラフィッシュの PPARγ
ちょうどオープンアクセスの総説があったので、図などを引用しておく。魚類は哺乳類よりも遺伝子の数が多いのが普通だが、PPARγ は 1 個しかないようだ (3)。
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References
Aprile et al. 2018a. PPARgΔ5, a naturally occurring dominant-negative splice isoform, impairs PPARg function and adipocyte differentiation. Cell Rep 25, 1577-1592.Kubota et al. 1999a. PPARγ mediates high-fat diet–induced adipocyte hypertrophy and insulin resistance. Mol Cell 4, 597-609.Den Broeder et al. 2015a. Zebrafish as a model to study the role of peroxisome proliferating-activated receptors in adipogenesis and obesity. PPAR Res 2015, Article ID 358029.
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