イヌ Canis familiaris: 種類、起源など

UBC/organism/Mammalia/canis_familiaris


  1. 概要: イヌとは
  2. イヌの起源
  3. イヌのサイズ
  4. イヌに関するその他の論文

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概要: イヌとは

イヌ Canis lupus familiaris は哺乳類の一種で、ネコ目 - イヌ科 - イヌ属に分類される動物である。写真はどれも Public domain のもの。

なお、Canis lupus はタイリクオオカミの学名であり、イヌ Canis lupus familiaris はその亜種である。

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忠犬ハチ公

忠犬ハチ公、秋田犬。

ゴールデンレトリバー

ゴールデンレトリバー。

Pubmed Taxonomy (2016)

cellular organisms; Eukaryota; Opisthokonta; Metazoa; Eumetazoa; Bilateria; Deuterostomia; Chordata; Craniata; Vertebrata; Gnathostomata; Teleostomi; Euteleostomi; Sarcopterygii; Dipnotetrapodomorpha; Tetrapoda; Amniota; Mammalia; Theria; Eutheria; Boreoeutheria; Laurasiatheria; Carnivora; Caniformia; Canidae; Canis; Canis lupus

イヌのゲノムと形態、性格などに関するレビュー (2)。いつか読む。

イヌの起源

イヌはオオカミの家畜化によって生じたが、その時期、場所および家畜化の回数には様々な説がある (1I)。家畜化は 2 段階に分けて行われたというのが通説のようである (1I)。すなわち、gray wolf からの 1 回目の家畜化と、その primitive dogs が細分化する過程である。

> 58 種のゲノム解析でイヌの起源が東アジアであることを示した論文 (1R)。

  • 図もこの論文から引用した。
  • これまでの解析は、southen East Asia を含めていなかった。
  • 33,000 年前に southern East Asia で家畜化され、15,000 年前に中東へ伝播した。
  • 一部は東アジアに戻ってきており、この地域集団の遺伝的組成を複雑にしている。
  • この結論は、mtDNA および Y 染色体を用いた過去の結果と概ね一致する。
  • これまでは mtDNA などが使われてきたが、single locus study は 遺伝的浮動などの影響を受けやすい。全ゲノムを使った本研究の方が説得力がある。
イヌの起源
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イヌのサイズ

イヌの体サイズは系統によって大きな違いがある。

> IGF-I SNPs が、系統によるイヌの大きさを規定している可能性を示した論文。

  • イヌの体サイズで QTL 解析。IGF-I に至る。
  • 特定の SNP が、全ての small breed に存在し、大きいイヌには存在しなかった。
  • IGF-I exon 3 SNP が体サイズと相関。しかし、synonymous SNP と書いてあり、どんなメカニズムなのか?
  • IGF1 promoter にある CA repeat も、体サイズと相関していた。

イヌに関するその他の論文

  • Food share behavior の比較論文 (PubMed)。イヌはオオカミよりも食べ物を保存する傾向にあり、dominant な個体が独占する傾向が強い。

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References

  1. Wang et al. 2016a. Out of southern East Asia: the natural history of domestic dogs across the world. Cell Res 26, 21-33. CC-BY-SA 4.0*.
  2. Parker et al. 2010a. Man's best friend becomes biology's best in show: genome analyses in the domestic dog. Annu Rev Genet 44, 309-336.
  3. Sutter et al., 2007a. A single IGF1 allele is a major determinant of small size in dogs. Science 316, 112-115.
  4. 進化生物学者がイヌと暮らして学んだこと. Link: Last access 2024/05/16.

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