肉の保水性

food_science/meat/water_holding
2017/11/20 更新

  1. 結合水と自由水
  2. 保水性

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結合水と自由水

肉は通常 70-80% の水を含んでいるが、水分子の状態は一定でなく、結合水自由水 という考え方で分類することができる (1)。

結合水とは、タンパク質 分子や 炭水化物 と相互作用が強く、コロイドを形成している水分子である。温度を下げても凍らず、また脱水されにくい。その量はタンパク質 1 g あたり通常 0.2-0.5 g で、1-1.5 g を超えることはない (1)。

畜肉でも魚肉でも、全水分の 30 % はタンパク質との結合の弱い自由水である (1)。肉を破砕して出てくるのは、この自由水である。また、凍結融解の際に ドリップ drip として出てくるのも自由水である。

ただし、結合水と自由水の区別は明確ではなく、古い概念であるという批判もある。


保水性 Water holding capacity

結合水の量が多いほど、肉の保水性が高くなると考えられる。結合水の量は、タンパク質が変性すると低下する。したがって、肉の保水性はタンパク質の変性の度合いをみる目安となる (1)。

肉の保水性は、通常は以下の遠心分離法または加圧法で測定される。

遠心分離法
  • ひき肉に 2-20 倍の水を加え、懸濁液を遠心分離する。上清の量を測定し、吸水率を保水性の目安とする (1)。
加圧法
  • ひき肉に一定の圧をかけ、浸みだした肉汁中の水分を測定する (1)。

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References

  1. 右田 1969a (Book). 蛋白質と調理 (V) 肉の加熱による変化 (2). Science of Cookery 2, 92-97.