A260/230 比の意味: フェノールなどのコンタミ
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このページの最終更新日: 2024/07/13- 概要: A260/230 比とは
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概要: A260/230 比とは
A260/230 比とは、260 nm 吸光度および 230 nm 吸光度の比であり、A260/A280 比 と同様に
図 (4) のように波長を変えながら連続的に吸光度を測定すると、核酸 nucleic acid が溶液中に含まれていれば、260 nm のところにピークが現れる。
低波長側で吸光度が高くなっているが、通常 230 nm の吸光度は、260 nm の吸光度よりも低くなる (5)。A260/230 比が 1 より低い場合は guanidine isothiocynate, フェノールなどのコンタミネーションの可能性がある。
フェノール・クロロホルム法で DNA 抽出 を行った場合には、溶液にフェノールが含まれることがある。この場合には、230 nm の吸光度を測定することが大事になる。
エタノール は DNA の精製などに使われるため、コンタミする可能性の高い試薬である。エタノールは 230 nm 付近には吸収がないので (4)、A260/230 に影響することはないと思われる。ただし、吸光スペクトルは Ref. 4 のように「あり/なし」というものではないので、現在エタノールのちゃんとしたスペクトルを探し中。
A260/280 との関係
波長 280 nm の光はタンパク質によく吸収される (2)。したがって、その比である A260/280 の値が大きいほど溶液中にタンパク質がコンタミしていない、つまり純度の高い核酸溶液であるということになる。一般に、
詳細は A260/A280 比 および 280 nm 法によるタンパク質の濃度測定 を参照のこと。
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References
田村 (2005). イラストでみる超基本バイオ実験ノート.
バイオ実験の入門書としては、バイオ実験イラストレイテッド が有名だが、個人的にはこっちの方が役に立っている。イラストが少なめで、情報量が多い。何より 1995 年のイラストレイテッドに比べて新しい (といっても 2005 年の本)。 各種バッファーの作り方も載っており、ずっと手元に置いておける入門書である。シリーズで タンパク質実験ノート や 遺伝子工学実験ノート もお勧め。 |
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- 分光倶楽部 マスターへの道. 第 2 回. GE Healthcare website. Link.
- By Vossman - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=38479001.
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