Shine-Dalgarno 配列:
原核生物 RNA のリボソーム結合部位
- 概要: Shine-Dalgarno 配列とは
- ポリシストロン性と Shine-Dalgarno 配列の必要性
広告
概要: Shine-Dalgarno 配列とは
Shine-Dalgarno 配列とは、原核生物 prokaryotes の mRNA で開始コドン AUG の上流に存在する共通配列である。UAGGAGGU のように、プリン塩基に富んだ 3 - 9 塩基の配列である (1)。
Shine-Dalgarno の配列は 16S rRNA の配列と相補的であり、ゆえに

ポリシストロン性と Shine-Dalgarno 配列の必要性
真核生物の mRNA は、1 つの mRNA が一つの タンパク質 をコードする
mRNA の 5' 側に付加される Cap 構造がリボソームの結合部位である (→ mRNA のプロセシング)。
原核生物の mRNA は、
- 5' Cap 構造がない
- 1 つの mRNA が複数のタンパク質をコードする
ポリシストロン性 である
という特徴をもっている。翻訳は 5' 側から始まり、最初のタンパク質の終止コドンに達した時点でリボソームが遊離するため、mRNA 中に複数のリボソーム結合部位がなければならない。
Cap 構造のような化学構造ではなく、rRNA と相補的な RNA 配列を使ってリボソームを引き寄せるのは合理的な方法と言える。
真核生物にも Kozak 配列という類似の配列がある。これは AUG を含む配列で、翻訳の効率を上げる (1)。
References
- Amazon link: Pierce 2016. Genetics: A Conceptual Approach
: 使っているのは 5 版ですが、6 版を紹介しています。
- By <a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User:Fdardel" title="User:Fdardel">Fdardel</a> - <span class="int-own-work" lang="en">Own work</span>, CC BY-SA 4.0, Link
コメント欄
サーバー移転のため、コメント欄は一時閉鎖中です。サイドバーから「管理人への質問」へどうぞ。