プロテアーゼ: ペプチド結合を切断する加水分解酵素の総称
UBC/protein_gene/p/protease
このページの最終更新日: 2024/12/15- 概要: プロテアーゼとは
- プロテアーゼの分類
- 分解の部位による分類
- 基質による分類
- 触媒機構による分類
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概要: プロテアーゼとは
プロテアーゼ protease とはペプチド結合を加水分解する酵素の総称で、酵素番号 EC 3.4.x.x をもつ酵素群である。
ペプチド結合とは、アミノ酸同士のアミド結合が長く連なったもののことで (図; Public domain)。タンパク質 を形成する重要な結合である。ゆえに、プロテアーゼは
化学結合の詳細は 化学結合の一覧 のページを参照のこと。
プロテアーゼの分類
プロテアーゼは古くから知られている 酵素 で、分類にも様々な基準がある。
分解の部位による分類
ハーパー生化学 (2) では、この分類が一番最初に言及される。プロテアーゼのもっとも重要かつクリアな分類方法と言って良いだろう。
タンパク質をアミノ酸配列に従って内部から切断するものを
これに対して、タンパク質を C または N 末端側から分解していくものを
- Carboxypeptidase: C 末端側から分解
- Aminopeptidase: N 末端側から分解
- Dipeptidases: 配列によらず 2 残基のペプチドを分解
- Tripeptidases: 配列によらず 3 残基のペプチドを分解
基質による分類
タンパク質を分解するものを
しかしタンパク質とペプチドの区別は曖昧であり、したがってプロテイナーゼとペプチダーゼにもはっきりとした定義はない。Proteinase K のような慣用名が現在でも使われている。
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触媒機構による分類
活性部位に存在するアミノ酸などによる分類である。
- セリンプロテアーゼ
- システインプロテアーゼ (システイン のチオール基から、チオールプロテアーゼとも呼ばれる)
- アスパラギン酸プロテアーゼ
- メタロプロテアーゼ metallo protease: 活性中心に金属を含むもの。
各種プロテアーゼのページ
このサイトには、以下のようなプロテアーゼのページがある。
プロテアーゼ | Endo or Exo | 説明 |
---|---|---|
Endo |
||
Endo |
||
ペプシン |
Endo |
|
Endo |
活性中心はシステイン。パイナップル由来。 |
|
カスパーゼ |
Endo |
活性中心はシステイン。基質のアスパラギン酸残基の後ろを切断するので、アスパラギン酸特異的システインプロテアーゼとも呼ばれる。Caspase という名前も Cysteine Aspartate-specific protease という言葉に由来している。アポトーシス に重要な役割を果たす。 |
References
- Amazon link: ストライヤー生化学: 使っているのは英語の 6 版ですが、日本語の 7 版を紹介しています。参考書のページ にレビューがあります。
- Amazon link: ハーパー生化学 30版.
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