ブロメライン: パイナップルのタンパク質分解酵素
protein_gene/b/bromelain
2019/01/16 更新
- 概要: ブロメラインとは
- ブロメライン活性の測定
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概要: ブロメラインとは
ブロメライン bromelain とは、プロテアーゼをはじめとする複数の酵素 enzyme およびその他の生体物質の
ブロメラインの主成分はチオールエンドペプチダーゼであるが、このほかホスファターゼ、グリコシダーゼ glycosidase、ペルオキシダーゼ、セルラーぜ、糖タンパク質、リボヌクレアーゼ、炭水化物など多くの物質が含まれる (1)。
単一成分としてのブロメライン
ブロメライン発見の歴史は古く、1891 年に最初にパイナップルジュースから同定された (1)。のちに混合物であることがわかり、さらにパイナップルの茎と実のブロメラインが異なる性状をもつことなどが報告され、
下の表に、パイナップルに含まれる主なエンドペプチダーゼをまとめた (1)。
酵素 | 分子量 | 等電点 | 特徴 |
---|---|---|---|
Stem bromelain |
23.8 - 27.0 | 9.5 | EC 3.4.22.32。 |
Fruit bromelain |
25 - 31 | 4.5 | EC 3.4.22.33。 |
Ananain |
23.4 - 25.0 | > 10 | |
Comosain |
24.5 | > 10 |
ブロメライン活性の測定
ブロメラインはタンパク質を分解する酵素プロテアーゼ protease である。分解によって遊離した芳香族アミノ酸の量を 280 nm 法 で測定することで、簡単に酵素活性を測定することができる。
- 本来の酵素活性測定法として Kunitz (1946) および Walter (1984) が引用されている。
- 2% casein in 0.1 M phosphate buffer が基質。0.625 mL の基質溶液に 50 µL のカゼインを加え、37 °C 10 min インキュベート。
- 1.25 mL の TCA を加え、室温で 10 分間インキュベート後、遠心してタンパク質を除去する。
- 上清の 280 nm 吸光度を測定する。
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References
Novaes et al. 2016a (Review). Stability, purification, and applications of bromelain: A review. Biotechnol Prog 31, 5-13.Soares et al. 2012a. Purification of bromelain from pineapple wastes by ethanol precipitation. Sep Purif Thechnol 98, 389-395.