アポトーシスの概要
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概要: アポトーシスとは
多細胞生物では、個体の生存に益となるために 細胞 が自ら死を選ぶことがある。これを
アポトーシス apoptosis はプログラム細胞死の一種であり、タイプ 1 に相当する。
タイプ 1 |
アポトーシス。クロマチンの凝縮と、核 nucleus の断片化を特徴とする。 |
タイプ 2 |
オートファジーを伴う細胞死。細胞内にオートファゴソームが掲載される。核は萎縮するが、断片化はアポトーシスに比べてあまり見られない。 |
タイプ 3 |
ネクローシス型のプログラム細胞死。ネクロトーシスまたはネクロプトーシスと呼ばれる。細胞内小器官や細胞質膜が膨化するのが形態上の特徴である。 リソソームに依存するかどうかによって、タイプ 3A と 3B に分類される場合もある。 |
アポトーシスを誘導する分子経路
アポトーシスを誘導する経路は、大きく extrinsic と intrinsic の二種類に分けられている (1, 図もこの文献から)。
Extrinsic pathway は、細胞膜上にある death receptor の活性化を伴う経路である。
Intrinsic pathway では、さまざまな刺激が BAX, BAK などのアポトーシス蛋白を誘導、これがミトコンドリアに作用してシトクロム C の放出を促す。ミトコンドリアから放出されたシトクロム C が caspase を活性化し、アポトーシスを誘導する。
酸化ストレスによってリソソームが不安定化し、リソソーム内に存在するカテプシン B がリーク。これがカスパーゼ 3 を活性化する経路もあるとしている論文もある (参考)。これはタイプ 3 のプログラム細胞死か?
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References
Cavalcante et al. 2019a. A cell’s fate: An overview of the molecular biology and genetics of apoptosis. Int J Mol Sci 20, 4133.
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