タンパク質沈殿法: 原理、種類、プロトコールなど

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: タンパク質沈殿法

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概要: タンパク質抽出法の一覧

タンパク質 protein は、有機溶媒、塩、酸などを加えて 遠心分離 することで、沈殿させることができる。


方法 原理、特徴など
エタノール沈殿

DNA のエタノール沈殿が有名であるが、タンパク質も沈殿させることができる。エタノール沈殿 のページに、DNA を中心に詳細をまとめた。

> パイナップルの酵素 ブロメライン をエタ沈で簡単に精製した論文 (1)。

  • 一般に、水にエタノールを添加すると温度が上がる。タンパク質への影響を抑えるため、ゆっくり入れる。
  • パイナップルの茎と皮から、蒸留水とミキサーで抽出。これに徐々にエタノールを加えていく。
  • 70% (v/v) EtOH 添加後、bromelain の 99.7% (活性ベースで) が沈殿した。
  • 凍結乾燥しても、10% グルコースを溶媒に加えておけば 90% 程度活性が維持された。
  • 280 nm で励起すると、345 nm の蛍光が観察される。これに関わるのは、活性中心にある Tyr。
  • 凍結乾燥後にも、標品と同様 345 nm の蛍光がみられた。よって Tyr 周辺の構造は破壊されていない。
アセトン沈殿

塩酸沈殿

硫安分画

硫酸アンモニウムによる沈殿法。


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References

  1. Soares et al. 2012a. Purification of bromelain from pineapple wastes by ethanol precipitation. Sep Purif Technol 98, 389-395.

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