ハンチントン病: 不随意運動と認知症を主症状とする遺伝病

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8-6-2017 updated

  1. 概要: ハンチントン病とは
    • 原因遺伝子 huntingtin
  2. ハンチントン病の治療

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概要: ハンチントン病とは

ハンチントン病 Huntington disease は、筋肉の不随意運動、精神遅滞などを主な症状とする遺伝病である (1I)。常染色体優性遺伝病に分類される。筋肉の不随意運動が踊っているようにも見えることから、かつてはハンチントン舞踏病 Huntington chorea とも呼ばれていた。

Youtube.com に、不随意運動の 動画 がある。


原因遺伝子 huntingtin

原因遺伝子は huntingtin (HTT; -ton でなく -tin) で、この遺伝子中の CAG という 繰り返し配列 の回数が多いと発症することが知られている (1I)。35 回以上の繰り返しが発症の目安である (1I)。発症する年齢はリピート配列の長さ相関しており、長いほど発症が早い。

CAG 配列は グルタミン酸 をコードする。つまり HTT タンパク質 にポリグルタミン鎖が付加されることになる。これにより脳で HTT タンパクが凝集することが問題のようだ。


ハンチントン病の治療

マウス のモデルでは RNAi による変異 HTT のノックダウンが効果的であるとする報告がある (3)。しかし、ノックダウン後にも微量の変異 HTT は検出されるため、ゲノム編集による治療が注目されるようになっている。


> CRISPR/Cas9 でハンチントン病に関係する変異を編集したという論文 (1R)。
  • プロモーター、転写開始点、CAG repeat を含む 44 kb を除去。
  • 変異 HTT タンパク質が見られなくなった。

除去するだけでなく、フレームシフトを引き起こして変異 HTT を無害化する試みもある (2)。


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References

  1. Shin et al. 2016a. Permanent inactivation of Huntington’s disease mutation by personalized allele-specific CRISPR/Cas9. Hum Mol Genet, published online.
  2. Im et al. 2016a (Review). Applications of CRISPR/Cas9 for gene editing in hereditary movement disorders. J Mov Disord 9, 136-143.
  3. Harper et al. 2005a. RNA interference improves motor and neuropathological abnormalities in a Huntington’s disease mouse model. PNAS 102, 5820–5825.