トリプシン: 膵臓から分泌されるプロテアーゼ

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このページの最終更新日: 2020/06/11

  1. 概要: トリプシンとは

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概要: トリプシンとは

トリプシン trypsin は、膵臓から分泌される消化酵素の一種である。リジン Lys およびアルギニン Arg の C 末端側でペプチド結合を切断するプロテアーゼである (参考: 化学結合の一覧)。

トリプシンの 酵素番号 は EC 3.4.21.4 であり、加水分解酵素に属する。もちろん他のプロテアーゼと近い番号である。

膵臓においてトリプシノーゲン trypsinogen として翻訳されたのち、エンテロペプチダーゼ enteropeptidase によって cleave されて活性型のトリプシンになる (1)。

トリプシンは elastase, carboxypeptidase, chymotrypsin, lipase など多くの分解酵素を活性型にする (1)。


活性阻害機構

トリプシンには、pancreatic trypsin inhibitor という 6 kDa の阻害タンパク質がある (1)。このタンパク質はトリプシンの活性部位に結合し、その解離定数 dissociation constant は約 0.1 pM である。この強固な結合は、8 M urea 処理などでも解離しない。膵臓が trypsin によってダメージを受けるのを防ぐ機能がある。

血液中では α1-antitrypsin という 53 kDa タンパク質が trypsin および elastase の活性を阻害している。このタンパク質に変異があると肺胞 alveolus に障害が発生する emphysema という病気になる (1)。変異をヘテロで持っている場合でも、喫煙 smoking によってこのタンパク質のメチオニン残基が酸化され、emphysema にかかりやすくなる。


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  1. Amazon link: ストライヤー生化学: 使っているのは英語の 6 版ですが、日本語の 7 版を紹介しています。参考書のページ にレビューがあります。