トランスポーター:
細胞膜を超えて物質の輸送を行うタンパク質の総称

UBC/protein_gene/t/transporter

このページの最終更新日: 2024/12/15

  1. 概要: トランスポーターとは
  2. トランスポーターの分類

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概要: トランスポーターとは

トランスポーターとは、広義には生体膜 biological membrane に埋め込まれ、膜を超えた物質の輸送を行うタンパク質をいう。

日本語では「膜輸送体」というが、カタカナで「トランスポーター」という方が一般的だろう。これは transport protein と同義であり、Oxford Dictionary of Biology (Amazon link) では次のように定義されている (1)。

A protein that penetrates or spans a cell membrane to permit the passage of a substance through the membrane.


トランスポーターは、酵素の EC 番号 と同じような番号が付けられており、Transporter Classification Database でシステマティックな分類がなされている。このデータベースにはイオンチャネルも含まれているので、チャネルも広義のトランスポーターに含まれると考えていいだろう。

狭義には、


図 (Public domain) は、代表的なトランスポーターである ナトリウムポンプ である。細胞内に 2 分子の K+ を取り込み、1 分子の Na+ を排出する。結果として、細胞の内外でイオンの濃度差ができ、これが膜電位を作っている。

ナトリウムポンプ
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トランスポーターの分類

Transport protein は以下のように分類されており、狭義では下の表にある一次性および二次性能動輸送体 primary/secondary active transporters を指すこともある。チャネル channel と区別したこちらの用法の方が一般的なように思う。

Transporter classification database というのがある。いずれ、この定義に基づいて再分類する。

とりあえず、このサイトには以下のようなトランスポーターのページがある。

チャネル
Channel

イオンチャネル
アクアポリン
ポリン

一次性能動輸送体

化学/光エネルギーを利用する。

P
F
V
ABC

二次性能動輸送体

電気化学ポテンシャルを利用する。

Sympoter
Antiporter

チャネル

定義などを追加予定。


一次性能動輸送体


二次性能動輸送体

細菌が栄養を取り込むメカニズム

複数のトランスポーターが関与する。大きなトピックなので、いずれ独立したページを作る予定。現在の内容は、主に このページ から。

細菌は一般に多細胞生物の細胞よりも小さく、単独で存在するので、細胞内に蓄えられる栄養はごくわずかである。そのため、細菌の栄養摂取や代謝は環境に強く依存しており、応答も早い。

多くの栄養成分は、細胞内に入るためにチャネルまたはトランスポーターを必要とする。

一般に、トランスポーターを介さずに細胞膜を通過する速度は、小型の非極性分子ほど早い (参考)。水は極性分子であるが、分子が小さく、さらに濃度も高いことが多いため、細胞膜をある程度の速度で拡散して通過することができる。


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References

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このページの目次

1. 概要