アカデミックライティング (日本語)

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2018/04/30 更新

  1. 概要
  2. パラグラフ・ライティング
  3. 曖昧な記述は避ける
  4. なくても意味の変わらない語は削る
  5. 文章の順番: 目の動き
  6. 高級技: 力強い文章

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概要

このページでは、研究費の申請書などを書くにあたっての 文章に関する技術的なポイント をまとめます。内容については 学振 DC1 申請書の書き方予備データ、業績など などのページを参考にして下さい。


パラグラフ・ライティング paragraph writing

英語ではよく言われることだが、科学的な文章では、日本語でもパラグラフ・ライティングのルールを守った方がわかりやすくなる。

  1. 1 つのパラグラフには、1 つのトピックを書く。必ずしも明確にできない場合もあるだろうが、少なくとも「これは〜のパラグラフ」とシンプルに言い表せるような構造が望ましい。
  2. パラグラフの最初の文章は topic sentence であり、そのパラグラフの内容を代表する文章になる。

以上のルールが守られた文章ならば、理想的には パラグラフの最初の文章を追っていくだけで、全体の内容が大体理解できるような申請書 が仕上がるはずである。このためには、まずは 書きたいことを箇条書きにしてみる のが有効である。箇条書きの 1 項目が 1 つのパラグラフになっていくことだろう。

Topic sentence の場所

Topic sentence は通常パラグラフの最初に置かれるが、文章の流れから他の場所に置かざるを得ない場合もある。そのような場合にも、パラグラフの最初にはパラグラフの方向性を示す文を置くべきである (1)。


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曖昧な記述は避ける

科学的な文章で曖昧さをなくすために、私は以下の点を心がけている。

  1. 可能な限り具体的であること
  2. 解釈が一意的に定まること

可能な限り具体的であること

たとえば、薬剤 A で処理したサンプルと対照サンプルで ウエスタンブロット を行い、とある タンパク質 を定量したとする。薬剤 A 処理によってタンパク質が増えたと言いたいときに、「この 変化 は・・・」と書くのは良策ではない。

「この 増大 は・・・」と書くのが基本である。

もちろん、このルールは文脈によって柔軟に適用すべきだが、もし意識せずに「変化が・・」という表現が出てくるなら要注意。

おそらく、読者は脳内で「変化」を「増大」に読み替えているので、あなたの文章を読むのに少しだけ余計なエネルギーを使っている。この積み重ねが「読みやすい文章」「読みにくい文章」を作ってしまうのである。

英語でも同様。このケースなら、change ではなく increase を使った方が、具体的で読みやすい文章になる。


解釈が一意的に定まること

指示語の多用は注意。


なくても同じ意味の語は削る


文章の順番・目の動き


高級技・力強い文章


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References

  1. 山口 2004a. 初心者でもわかるバイオ系文章作成の 9 のルール 第 1 回. 実験医学 22, 876-881.
  2. 山口 2004b. 初心者でもわかるバイオ系文章作成の 9 のルール 第 2 回. 実験医学 22, 988-993.
  3. 山口 2004c. 初心者でもわかるバイオ系文章作成の 9 のルール 第 3 回. 実験医学 22, 1305-1310.