サイクリン: 細胞周期を制御するタンパク質

protein_gene/c/cyclin
4-16-2017 updated

  1. 概要: サイクリンとは
  2. サイクリンの下流
    • G1 checkpoint: Rb protein
    • G1 checkpoint: p53
    • G2 checkpoint

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概要: サイクリンとは

サイクリン cyclin とは,細胞周期 cell cycle の制御に関わるタンパク質のファミリーである (2)。D, E, A および B にグループ分けされており,哺乳類では 20 種類以上がみつかっている。。

サイクリンの量は,細胞周期に応じて以下の図 (1) のように変化する。合成およびプロテアソームによる分解が主なメカニズムである。


ただし,サイクリン D は イラストレイテッド細胞分子生物学 (Amazon link) では S 期に入ったときに低下するように書かれていて,どっちが正しいのか要確認である。


Cyclin D

D1, D2, D3 がある。G1/S  boudary に存在する restriction point を超えて,細胞周期を進行させるサイクリンである (2)。このポイントを超えると,細胞周期は不可逆的に進む。

CDK4, CDK6 と結合する (2)。

Cyclin E

S 期前期に DNA 合成を開始させる機能をもつサイクリンである (2)。CDK2 と結合する (2)。

Cyclin A

E と同様に S phase cyclin であるが,mitotic cyclin としても分類されている (2)。やはり CDK2 と結合する (2)。

Cyclin B

Mitotic cyclin で,CDK1 と結合する (2)。G2 期から M 期への移行を制御する。


サイクリンの主な機能は cyclin-dependent kinase (CDK)の活性化である (2)。CDK 自体はサイクリンの量な量の変動を示さないが,十分な量のサイクリンが存在すると活性化する。

CDK は Ser/Thr kinase である。

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サイクリンの下流

G1 チェックポイント: Rb protein

Retinoblastome (Rb) protein は,重要な G1 チェックポイント の制御因子である。

G1 および G0 期では,Rb タンパク質はわずかにリン酸化された状態で,転写因子 E2F およびその bindind partner DP1/2 に結合している (3)。E2F はチミジンキナーゼや DNA polymerase の転写を活性化し,細胞周期を S 期へ進行させるタンパク質である。

MAP kinase シグナル,cyclin D-CDK4/6 複合体などによって Rb protein がさらにリン酸化されると,これは E2F から外れ抑制が解かれる (3)。


G1 チェックポイント: p53

DNA の傷害は p53 をリン酸化し活性化する (3)。p53 は転写因子 CKI を活性化し,p21 が転写される。p21 は 細胞周期 を止め,DNA を修復するための時間を作る。

DNA の傷害が大きい場合には,p53 はアポトーシスを誘導する (3)。p53 の変異は がん の原因となる。ヒトのがんの 50% 以上で p53 に変異が入っている。


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References

  1. By Cyclinexpression_waehrend_Zellzyklus.png: Original uploader was WikiMiMa at de.wikipedia(Original text : de:Benutzer:WikiMiMa)derivative work: T4taylor (talk) - Cyclinexpression_waehrend_Zellzyklus.png, Public Domain, Link
  2. Amazon link: 水島 (訳) 2015a. イラストレイテッド細胞分子生物学 (リッピンコットシリーズ).

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