尾状核 Caudate nucleus
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9-10-2017 updated
- 概要: 尾状核とは
- 統合失調症と尾状核の大きさ
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概要: 尾状核とは
尾状核 caudate nucleus とは、脳 brain の基底部にある大脳基底核 basal ganglia の一部であり、視床 thalamus を取り囲む細長い形の神経核 nucleus である(1)。
統合失調症と尾状核の大きさ
統合失調症 schizophrenia では全般に大脳皮質 cerebral cortex や 海馬 hippocampus が萎縮し、大脳基底核が肥大する。Caudate nucleus も例外ではなく、肥大する傾向を示す。
MRI で globus pallidus 27.4%, putamen 15.9%, caudate 9.5% の体積増加を検出した論文(2R)。N=15, male, right-handed, neuroleptic-medicated patients with age-matched control. Basal ganglia 全体では、14.2% の増加がみられた。とくに caudate の体積増加が、finger tapping, Hebb's Recurring Digits などの運動能力低下と相関。
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References
河合良訓 監修, 原島広至 文・イラスト (2005).
語源から覚える解剖学英単語集の第 3 段。 監修のことばにも書かれているが、脳は他の組織よりも構造が複雑である。それは、脳の領域が全体的に繋がっていて、区分がはっきりしていないためである。これに伴って用語にも混乱が生じており、たとえば脳幹 brain stem という単語が示す領域は文献によって異なっている (これもこの本に書かれていた)。したがって、良いアトラスを持っていることは脳について学習・研究するために非常に重要である。 この本は、ヒトの脳の様々な部位の名称が日本語と英語で対応づけて書かれていて、イラストも美しくわかりやすい。厚くはないが、 原著論文に出ている用語はほぼ網羅しているので、ぜひ手元に一冊置いておきたい本だ。 |
Hokama et al. 1995a. Caudate, putamen, and globus pallidus volume in schizophrenia: a quantitative MRI study. Phychiatry Res, 61, 209-229.
参考図書