ブタノール: 構造、生合成など

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このページの最終更新日: 2024/12/16

  1. 概要: ブタノールとは
  2. ブタノールの合成

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概要: ブタノールとは

ブタノールは、炭素数 4 のアルコールである。ヒドロキシ基 -OH の位置などにより、以下の 4 種類の異性体が存在する。

いずれも可燃性であり、1-ブタノールは溶媒や燃料としてよく用いられる。

1-ブタノール
1‐butanol

別名 n-ブタノール。

1-ブタノールの構造

2-ブタノール

別名 sec-ブタノール、sec-ブチルアルコール。不斉中心をもつため、(R)-2-ブタノールと(S)-2-ブタノールの光学異性体が存在する。

2-ブタノールの構造

イソブタノール
Isobutanol

別名 2-メチル-1-プロパノール。

イソブタノールの構造

tert-ブタノール
tert-butanol

別名 2-メチル-2-プロパノール。

tert-ブタノールの構造

ブタノールの合成

微生物によるブタノール生合成は、パスツールが 1862 年にすでに報告していた (1)。のちに、Clostridium 属のバクテリアが Acetone-Butanol-Ethanol (ABE) fermentation と呼ばれる代謝でこの 3 種類の物質を作ることが報告され、この代謝系は第一次世界大戦中に注目を集めた。これは、コルダイト cordite と呼ばれる火薬を作るのに大量のアセトンが必要だったためである。

石油からのブタノール合成が盛んになるにつれて、コストのかかる ABE fermentation は使われなくなっていったが、近年では石油コストの不安定さや環境への配慮から、ABE fermentation が再度注目されるようになっている。


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References

  1. Ferreira et al., 2020a. Metabolic engineering strategies for butanol production in Escherichia coli. Biotechnol Bioeng 117, 2571–2587.

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このページの目次

1. 概要
2. 合成