NMR J-カップリング: 定義、スペクトルの見方など

UBC/experiments/nmr/2d_cosy

このページの最終更新日: 2019/08/03

  1. 概要: 1H-1H COSY

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COSY について

Correlation spectroscopy (COSY) は 2 次元 NMR 手法の一つであり、同種の核においてその関係を 2 次元でプロットする方法の総称である (4)。

それぞれの核の間の カップリング を平面上に一覧で表示することができる。つまり、正方形の 2 辺に spectra を置き、その原子が化学結合で繋がっている場合にのみ交点にシグナルが現れる。英語では correlation が観察されるとも表現する。

厳密に定量性があるわけではないが、隣接する核同士の correlation は原則として 2、3 bonds 離れた核同士の correlation よりも強い。

もっともよく使われるのは 1H-1H COSY である。プロゲステロンの 1H-1H COSY (5) を例に、1H-1H COSY のスペクトルを見てみよう。



2 つの辺に 1H spectra がある。これらのピークの交点は、正方形のプロットで対角線を作り出す。図では右上から左下に対角線が引かれている。これらを 対角ピーク diagonal peak というが、この対角ピークにあまり意味はない。自分自身との correlation がプロットされているだけ。

対角線から外れたところに、対角線に対して対称なピークがいくつか見られる。これらを 交差ピーク cross peaks という。交差ピークは、カップリングしているピークの間に出る。したがって、1 次元 NMR の多数のピークのうち、どれがカップリングしているか (つまり、どれが構造上近くに位置するか) がわかることになる。

試料に複数の分子が混じっているとき、1H-1H COSY をとることで、どれが単一の分子に由来するピークなのかを調べることも可能になる。

以下は 1H-1H COSY のパルスシークエンスである (6)。COSY には COSY-90 および COSY-45 という 2 つのよく使われるパルスシークエンスがある。


COSY-45 は diagonal peaks が目立たず、ゆえに cross peaks がより見やすくなる。一方で、COSY-90 の方が全体的な感度は高くなる。

2 次元 NMR では、three dimensional-diffusion-ordered NMR spectroscopy (DOSY) も非常に有効な手法である。DOSY では、定量性は失うものの、混合物から特定の分子のスペクトルを抽出できるようになる (7)。


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  1. NMRにおけるH-H COSYスペクトル. Link: Last access 2018/11/15.
  2. By User:Nonoelmo - English Wikipedia, パブリック・ドメイン, Link.
  3. By User:Nonoelmo - English Wikipedia, CC 表示-継承 3.0, Link.
  4. 混合試料から各化合物のスペクトルを得る (DOSY 法).Link: Last access 2018/11/16.