植物に多い糖 アラビノース: 構造、代謝など

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このページの最終更新日: 2024/07/26

  1. 概要: アラビノースとは
  2. アラビノース発現システム

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概要: アラビノースとは

アラビノース arabinose は図のような構造 (Public domain) の単糖 monosaccharide である。組成式は C5H10O5 で、アルデヒド基 -CHO をもつ糖、すなわちアルドース aldose の一種である。

スクロース の分解酵素 sucrase を阻害する作用がある。

アラビノースの構造

他の一般的な糖と異なり、アラビノースは L 体の方が D 体よりも豊富 に存在するのが特徴である。ヘミセルロースやペクチンなどの構成成分として自然界に分布する。L-arabinose によって活性化される L-arabinose operon がある。

消化しにくい糖である。Wohl degradation によってグルコースから合成される (図、文献 1)。

アラビノースの生合成

アラビノース発現システム

アラビノースに応答するプロモーターを使ったタンパク質の大腸菌発現系がある。IPTG を用いたタンパク質発現系 とともに、よく使われる手法である。

pGLO ベクターによる GFP 発現システムは、教育用でよく使われる。

pBAD33 は arabinose regulator を利用した発現ベクターである。一般に T7 promoter システムよりもタンパク質量が低くなるので、発現による毒性を抑えたい場合などに用いられる。

アラビノース応答性プロモーター araBAD が使われている (参考)。

  • araBAD は L-アラビノース存在下かつグルコース非存在下で araC および下流遺伝子の発現を誘導。
  • araC は araBAD オペロンの制御タンパク質。L-アラビノース非存在下かつグルコース存在下で、araBAD プロモーターからの発現を阻害する。

References

  1. By V8rik at the English language Wikipedia, CC BY-SA 3.0, Link

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このページの目次

1. 概要: アラビノースとは
2. 発現システム