メンデルの遺伝の法則
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9-26-2017 updated
- 概要: メンデルの業績
- Monohybrid cross 実験
- Dihybrid cross 実験
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概要: メンデルの業績
実験の設定,下準備が非常によく考えられていた。Mendel はエンドウマメ Pisum sativum の以下の 7 つの形質を調べたが,予備実験で variation の出ない形質を 選んだと考えられる (1)。
- 豆の色 seed color: 黄色または緑色
- 豆の形 seed shape: 丸型 round またはシワ型 wrinkled
- 豆の皮の色 seed coat color: 灰色または白
- さやの色 pod color: 黄色または緑色
- さやの形 pod shape: Infrated or constricted
- 花の位置 flower position: 茎の横に咲くか,茎の先端で咲くか
- 茎の長さ stem length: 背が高いか低いか
また,掛け合わせを開始する前に 2 世代自家受精で飼育し,親と子が同じ形質を示すことを確認している (1)。これは,各遺伝子座がホモになっているということである。
Monohybrid cross 実験
掛け合わせの実験は,
この実験から,3 つの重要な結論が導かれた。
- 全て丸型の F1 世代も,目には見えないがシワ型の遺伝情報をもっている。Mendel は,「エンドウマメは 2 種類の遺伝情報を有している」と結論した。現在でいう
allele である。 - さらに,allele には dominant および recessive の概念がある。現在では,一般に dominant allele を大文字,recessive allele を小文字で Aa, AA, aa のように表す。ヘテロでも表現型が現れる遺伝子を
優性 dominant ,ホモでないと表現型が現れない遺伝子を劣性 resessive という。 - 配偶子が形成される際に allele は分離されることである。つまり,生物は 2 つの allele をもっているが,そのうち 1 つだけが配偶子に入るということ。
- 2 つの allele は等しい確率で gamate に入る。これが 3 : 1 になる理由である。
1 - 3 を合わせて
Dihybrid cross 実験
次に,

図では,体色と尾の長さが異なる猫を掛け合わせた実験の結果を示している。短い尻尾 S と茶色い体毛 B が優性であるため,F1 世代は全て同じ表現型を示す。
F2 世代では,表現型が 9 : 3 : 3 : 1 の割合で現われ,これは
これを,
独立の法則は,分離の法則と完全に異なるものではなく,むしろその延長と解釈するべきものである。
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References
- Amazon link: Pierce 2016. Genetics: A Conceptual Approach
: 使っているのは 5 版ですが,6 版を紹介しています。
- By Original uploader was Tocharianne at en.wikipedia - Transferred from en.wikipedia, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3572144