PCR プライマー: 設計方法,汎用プライマーの配列など

experiments/dna/pcr_primer
5-26-2017 updated


  1. プライマー設計の基本ルール
  2. 制限酵素サイトを付加したプライマー
  3. ロング PCR 用のプライマー
  4. 汎用プライマーの配列

広告

プライマー設計の基本ルール

プライマー設計では,多くのパラメーターが「あちらを立てればこちらは立たず」という状況にある。したがって「常にベストなプライマー配列」というものは存在せず,PCR の目的に応じて最適なプライマーを設計する必要がある。考慮すべきポイントの概要は以下の通り。

長さ

18 - 30 塩基程度。長いプライマーは特異性が上がるが,アニーリング効率が下がるので収量は低下する (1)。


GC 含量

  • 40-60% にする (1)。
  • G および C が連続して存在しないようにする (1)。

Tm 値

  • 55-65℃ にする (1)。

二次構造

プライマーが二次構造を作らないような配列にする (1)。


制限酵素サイトを付加したプライマー

PCR 増幅産物をベクターに組み込む際に,プライマーの 5' 側に制限酵素 restriction enzyme の認識配列を付加することがある。設計の仕方は 制限酵素を使ったベクター構築 のページに示す。

重要な点は

  • 5' 側なら増幅に問題は生じにくい。もちろん,3' 側の配列がテンプレートと異なっている場合,PCR が成功する確率は極めて低くなる。
  • DNA または cDNA 溶液をテンプレートに,制限酵素サイトのついたプライマーで PCR しても増幅する場合が多い。しかし,いったん制限酵素サイトなしのプライマーで増やし,T ベクターなどに組み込んだものをテンプレートにするのが個人的には望ましいと思う。

ロング PCR 用のプライマー

  • 長いプライマーを使う。文献 2 では 26 塩基。
  • Tm 値を高めにする。文献 2 では 68℃。

プライマー配列がユニークであること,標的配列中に SNP がないこと。これらは普通の PCR プライマーでも重要であるが,より難しいロング PCR ではクリティカルである。


汎用プライマーの配列

名称 配列 (5' - 3') 説明
M13F GTAAAACGACGGCCAGT

文献によって少し配列が違う。

M13R CAGGAAACAGCTATGAC

文献によって少し配列が違う。

広告

コメント欄

コメントをどうぞ! (500 字まで)


このコメント欄は各ページにあるので、いつ管理人がコメントを見ることになるのか分かりません。内容について質問がある場合は、下のリンク先のフォームから質問頂ければ、早めに返信するようにします。


References

  1. Roche オンラインマニュアル. プライマー設計とテンプレートの調製. Pdf file.
  2. 国立遺伝学研究所 細道一善. 疾患関連遺伝子の long-range PCR Nextera 解析. Pdf file.

関連ページ