260 nm 法による DNA 濃度の測定

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: 260 nm 法による DNA 濃度の測定
  2. 原理

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概要: 260 nm 法による DNA 濃度の測定

核酸 nucleic acid の一種である DNA には、波長 260 nm の光を吸収する性質がある。これを利用して、溶液中の DNA の濃度を求めることができる。

タンパク質を構成する アミノ酸 のうち、チロシンフェニルアラニン は 280 nm の光を吸収する。したがって、260 nm と 280 nm 吸光度の比をとることで、DNA 溶液にタンパク質がコンタミしていないか (DNA 溶液の純度) を知ることができる。これについては、A260/280 DNA 純度 のページにまとめた。

原理

一般に、二本鎖 DNA では 260 nm の吸光度 1 が約 50 µg/mL に、一本鎖 DNA および RNA では、260 nm の吸光度 1 が約 33 µg/mL に相当する。吸光度から濃度への変換は、これらの値をもとに行われている。

図 (文献 2) は DNA の吸収スペクトル。


吸収スペクトル

ただし、実際には核酸に含まれる塩基 A, T, C, G はそれぞれ異なる吸収スペクトルをもっている。したがって、厳密には DNA の配列まで考慮に入れる必要があり、配列の影響は短い DNA でとくに大きい。


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References

  1. 田村 (2014). 改訂版 バイオ試薬調製ポケットマニュアル.

  1. By Vossman - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=38479001.

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