除草剤 グリフォセート (ラウンドアップ)
- 概要: ラウンドアップとは
- ラウンドアップの残留事件
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概要: ラウンドアップとは
ラウンドアップ roundup は、アメリカのモンサント社が開発した除草剤 herbicide で、現在でも広く用いられている。有効成分はグリホサートイソプロピルアミン塩 (図, ref 1) である。
ラウンドアップは 5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素 (EPSPS) の阻害剤であり、Trp, Phe, Tyr の 3 種類の
バクテリア Agrobacterium 由来のラウンドアップ耐性型 EPSPS が組み込まれた 遺伝子組換え作物 が実用化されている (2)。グリフォセートは他の除草剤よりも毒性が低いとされ、これが遺伝子組み換え作物の普及を促進する根拠になっている (2)。
Glyphosate には発ガン性が指摘されている。
ラウンドアップの残留事件
2015 年には、ラウンドアップおよびその代謝産物である AMPA (aminomethylphosphonic acid) がケロッグの食品中に残留していたことがニュースになった (2)。発見されたのは Kashi GoLean という製品で、濃度はグリフォセートが 0.68 ppm、AMPA が 0.81 ppm である。
Kashi GoLean は遺伝子組換え穀物 GMO crop から作られている。GMP free である同社製品 Froot Loops ではこの約 1/6 の濃度の glyphosate しか含まれていない。この事実は、
- 農薬に耐性のある植物を遺伝子組み換えで作り出す
- 大量の農薬を使って雑草を殺す
という方法が、残留農薬の量を増やし得ることを示している。遺伝子組換え食品を食べること自体は安全であるというのが一般的理解であるが、このような副次的被害についてはまだ十分に検討されていないとも言える。
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