サイズ排除クロマトグラフィーによる loading dye の分離実験
広告
サイズ排除クロマトグラフィーによる loading dye の分離実験
Loading dye は、DNA や RNA の 電気泳動 を行う際に サンプル溶液と混ぜる試薬である。この試薬の詳細は、loading dye のページ を参照のこと。
写真 (Public domain) のような青系の loading dye には、通常ブロモフェノールブルー bromophenol blue とキシレンシアノール FF xylene cyanol FF という色素が含まれている。
サイズ排除クロマトグラフィー を使って、この 2 種類の色素を分離する実験をしてみたので、このページにまとめておく。
TLC によるラクトースの検出 と並ぶ簡易実験シリーズ。
広告
カラムの準備
Sephadex G-75 を使用。分画分子量は球状タンパク質で 3,000 - 80,000、デキストランで 1,000 - 50,000 である。
ブロモフェノールブルーとキシレンシアノール FF の 分子量 はそれぞれ約 670 と 540 であるので、浸透限界よりも小さい。やってみると意外と分離されたが、分子量に応じた分離になっていないような気がした。
まずはカラムの準備。5 mL のピペットに脱脂綿を詰めて簡易カラムを作成。脱脂綿の量の調整は難しい。1 - 2 秒あたり 1 滴ぐらい。矢印はゲルと水の境界。
G-75 の膨潤時間は、25°C では 24 時間 (1)。このときは数時間しかやらなかったので、次回は前日に用意しておきたい。
移動相は蒸留水と 0.9% NaCl。およそ 3 mL のゲルを含むカラムを作った。
分離
0.9% NaCl で平衡化し、カラムの上の移動相がなくなったタイミングで、200 µL の loading dye をアプライ。
Loading dye が完全にゲルの中に入ってから、0.9% NaCl を流していく。サンプルのアプライ、0.9% NaCl のアプライの前、
分離が進む。青い色素の移動が早い。色からすると青が XC、紫が BPB のようだ。分子量が大きい BPB が先に流れるはずだが、逆になっている。たぶん、分子量が浸透限界以下のためと思われる。
XC はすでに溶出され、紫の BPB が出てきているところ。
Fraction の写真も、あとで追加する。
広告
References
- Instructions for Sephadex Media. Pdf file: Last access 2022/04/17.
コメント欄
サーバー移転のため、コメント欄は一時閉鎖中です。サイドバーから「管理人への質問」へどうぞ。