グリコシダーゼ: オリゴ糖や配糖体を加水分解する酵素の総称

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このページの最終更新日: 2024/05/16

  1. 概要: グリコシダーゼとは

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概要: グリコシダーゼとは

グリコシダーゼ glycosidase とは、オリゴ糖や 配糖体 (グリコシド) を加水分解し糖とアグリコンとを生ずる反応を触媒する酵素の総称である (1)。グリコシドヒドロラーゼ glycoside hydrolase とも呼ばれる。EC 番号 の 3.2 群である。

広義にはアミラーゼ amylase など多糖の加水分解酵素類も含めることがある。

言葉の定義が難しいので、まず以下の 2 項目を理解しよう。


グリコシダーゼとグルコシダーゼの違い

グルコシダーゼ glucosidase とは、グルコースを糖成分とする 配糖体のグリコシド結合を加水分解する酵素の総称である (1)。つまり、グリコシダーゼのうちグルコース glucose を含む配糖体を基質とするグループである。

狭義には、マルトースを加水分解する酵素マルターゼを α-glucosidase と呼ぶ。また、β-D-グルコシドを加水分解する β-glucosidase も、微生物や高等動植物に広く分布している。


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References

  1. 岩波 理化学辞典 第 4 版.

このサイトでは、私が持っている 1987 年の第 4 版を引用していることが多い。1998 年に第 5 版が発行されている。

ネット情報の問題点の一つは、信頼できる定義になかなか出会えないことである。Wikipedia には定義らしいことが書いてあり、普段の調べ物には十分なことも多いが、正式な資料を作るときにはその引用は避けたいものである。

そんなときに役に立つのが理化学辞典や生化学辞典。中古でも古い版でもよいので、とにかく 1 冊持っておくと仕事がはかどる。


  1. "Decyl-glucoside-2D-skeletal". Licensed under Public Domain via Commons.