HPLC カラムの取り扱い: 替え方、空気の除き方、保存方法など

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: HPLC カラム取り扱いの重要性
  2. カラムの替え方
  3. カラムの保存
  4. 空気の除き方
  5. ガードカラムについて

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概要: HPLC カラム取り扱いの重要性

HPLC では、高密度に充填されたカラムに高圧で移動相を流すことによって、高い分離能を実現している。カラムは、その性能を最大限に発揮するために、

カラムの替え方

カラムを交換する際に注意すべき点は、概ね以下の通り。

> 新しいカラム内の溶媒と HPLC 装置内の溶媒が混ざり、塩が析出する (1)。

  • 交換する前に、カラムを満たしている溶媒で装置内を置換する。
  • とくに、塩を含んだ溶媒と有機溶媒の組み合わせ は要注意である。直接交換せずに、一度純水にしてから置換する。
  • ポンプだけでなく、サンプルループを含め全てを置換する。

> カラムに空気を入れない ように交換する (1)。

  • HPLC にゆっくりと溶媒を流す。0.2 mL/min とかでよい。
  • カラムの入り口、出口を確認する。矢印があるはず。
  • カラムの入り口側を開け、カラムを手のひらで加温する。万が一空気が入っていれば、膨張して液が溢れてくるはず。空気がないことを確認しつつ接続。
  • もちろん、急激にカラムを温めたり、カタログの上限温度以上に温めたりしてはいけない。
  • カラムの圧力が上がりすぎないうちに、出口側を接続。液が出てくるのを確認後、装置に接続。

カラムの保存

> カラムをどの溶液で保存するかは、マニュアルに書かれているはず。

  • ODS の場合、たとえばこの ResearchGate に議論がある。アセトニトリル、メタノール、水などの mix。いろいろ意見があるようだ。

保存中も、月に 1 回ぐらいの頻度で溶媒を交換することで、カラムの性能をさらに長く保つことが可能である (4)。

空気の除き方

ガードカラムについて

ガードカラムは消耗品 (2)。時期は使用条件によるので一般的なことは言えないが、本カラムが劣化する前に交換する必要がある。例えば本カラムが 1000 サンプルで劣化するなら、700 - 800 サンプルでガードカラムを交換したい。

ガードカラムには、カートリッジ交換タイプと充填タイプがある。原則として、分離カラムと同じもの を充填することが推奨されている。


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References

  1. カラム取扱上の一般的注意事項. Shodex. Link: Last access 2019/06/26.
  2. ガードカラムの必要性とは・・・・ Link: Last access 2021/04/18.

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