グラム陰性菌が作る糖脂質 LPS:
構造、特徴、免疫応答など

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このページの最終更新日: 2024/08/10

  1. 概要: LPS とは

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概要: LPS とは

リポ多糖という日本語名があるが、lipopolysaccharide の略称である LPS という単語が一般的に使われている。LPS は グラム陰性菌の細胞壁外膜の構成成分 であり、さまざまな免疫応答を引き起こす分子である。なお、グラム陰性菌とは グラム染色 で赤く染まる菌であり、主に細胞壁の構造が陽性菌と異なっている。

LPS は、免疫系の重要な受容体である toll-like receptor の一つ TLR4 のリガンドであり、引き起こす免疫応答の多くは LPS とこの分子との相互作用による。

LPS は、以下の図 (1) のような構造をもっている。すなわち、4 から 40 回の糖鎖の繰り返し構造である O 抗原 と、コア多糖 core oligosaccharide と呼ばれる糖鎖が、細胞膜 に差し込まれている Lipid A という構造に繋がっている。

LPSの構造

LPS は、原則としてグラム陰性菌が死んだときに細胞壁から遊離する。

References

  1. By Tipmj - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link

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1. 概要