グルコースおよびフルクトースから成る二糖 スクロース:
構造、代謝など

aa_carbo_lipid/carbohydrate/sucrose
2018/04/15 更新

  1. 概要: スクロースとは
  2. スクロースのカラメル化反応

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概要: スクロースとは

スクロース sucrose は図のような構造 (1) の二糖 disaccharide で、グルコース および フルクトース から構成される。食用とされる砂糖の主成分で、ショ糖とも呼ばれる。

IUPAC 名は (2R,3R,4S,5S,6R)-2-[(2S,3S,4S,5R)-3,4-dihydroxy-2,5-bis(hydroxymethyl)oxolan-2-yl]oxy-6-(hydroxymethyl)oxane-3,4,5-triol、組成式は C12H22O11 である。


結合は α-1,2-グリコシド結合である。グルコースおよびフルクトースはいずれも還元糖であるが、還元性をもつ官能基同士で結合しているのがスクロースの特徴である。したがってスクロースは 非還元糖 であり、さらにこれ以上伸長することもない。

小腸でサッカラーゼ sucrase により分解され、グルコースおよびフルクトースとして吸収される。

スクロースは、植物 における光合成の main product である。以下のように合成される。シアノバクテリアでも合成されることが知られている。

  • ジヒドロキシアセトンリン酸およびグリセルアルデヒドが葉緑体から輸送され、細胞質で aldolase によってフルクトース-1,6-ビスリン酸に condensation される。
  • F-1,6-BP が F6P に加水分解され、これが UDP-グルコースと結合して sucrose-6-phosphate になる。この反応は sucrose-6-phosphate synthase によって触媒される。
  • Sucrose-6-phosphate phosphatase がリン酸基を取り除く。

スクロース合成は、デンプン starch の合成と密接に関係している。

1953 年、Raymond Lemieux によって初めて人工的に合成された。

スクロースのカラメル化反応

スクロースは高温で溶解しないが、分解してカラメルとなる。

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References

  1. By Don A. Carlson - Self-made with Inkscape and .svg glucose and fructose graphics from the CommonsこのベクターイメージInkscapeで作成されました., CC 表示-継承 3.0, Link