アンセリン: アラニンとヒスチジンのジペプチド
- 概要: アンセリンとは
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概要: アンセリンとは
アンセリンはアラニン Ala とメチル化ヒスチジン His から構成されるジペプチドで、図のような構造をもつ (1)。
ヒトの組織には通常含まれていないが、鳥類、マウス、ラット、ウサギ、クジラなどの骨格筋に含まれている。以下の 3 つの生合成経路が考えられている。
- 1-メチルヒスチジンと β-アラニンからの合成
- カルノシン carnosine のメチル化 (活性メチオニン SAM が使われる)
- カルノシンからの β-analyl group の1-メチルヒスチジンへの転移
アンセリンの機能には不明な点が多いが、抗酸化作用を示すことは知られている。また、イミダゾール環の pKa が 7.04 と中性に近いため、アンセリンは生理的条件下で H+ に対して緩衝作用を示す。激しい運動によって乳酸 lactate が生じたときに、筋肉の pH 低下を防ぐことができるので、運動後にアンセリンを摂取するとよいと言われる。このイミダゾール環の特徴は、同時に His の特徴でもある。
References
- By Wiremu Stadtwald Demchick - 投稿者自身による作品, CC0, Link
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