腎臓とは: 構造、機能、用語集など

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tissue という項目に分類されています

このページの最終更新日: 2019/10/02

  1. 概要: 腎臓とは
  2. ネフロンについて
    • 腎小体
    • 尿細管

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概要: 腎臓とは

腎臓 kidney は以下の図 (3) のような構造をもつ器官で、血液 から老廃物および余計な水分を取り除き、尿として排出するのが主な機能である。つまり、体液の恒常性をコントロールするための器官と言える (2)。

ヒトの腎臓は 2 個あり、脊柱に対して対称に体の両側に存在する。膀胱の隣にあるようなイメージがあるが、実際の位置はもっと高い。

一般に、体の前面から頭腎、中腎、後腎に分類される。頭腎は発生初期に退化し、魚類および両生類では中腎が中心的な役割を果たす。爬虫類および哺乳類では、後腎のみが発達・機能する。

動脈が腎臓に入っていく部分には空洞があり、これを腎洞 renal sunus という (2)。皮質 cortex は表面、髄質 medulla は内部構造であり、この言葉は脳 brain など他の臓器でも使われる。


詳細な構造を示した図 (1) と比べながら見てみる。4, 5, 6 番のある側が脊柱に向いている。皮質の中には血管があり、髄質は円錐状の塊に分かれている (2)。この円錐状の構造を腎錐体 renal pyramid という。


1. 腎錐体
Renal pyramid

腎髄質 renal medulla を構成するピラミッド状の構造。ラットマウス の腎臓には、腎錐体は 1 個しかない (2)。

腎錐体とその周辺の皮質領域は、肉眼で観察できるサイズの構造であり、腎葉 renal lobe と呼ばれる (2)。ゆえに、ラットやマウスの腎臓は腎錐体が 1 個しかない単葉腎、ヒトの腎臓は腎錐体が複数ある複葉腎である。

2. 輸入細動脈

3. 腎動脈

4. 腎静脈

5. 腎門

6. 腎盤

7. 輸尿管

8. 腎杯

9. 腎皮膜

10. 下端、11 上端

12. 輸出細動脈

13. ネフロン
Nephron

「腎単位」ともいう。ページ下方に詳しい説明がある。腎臓機能の基本となる単位で、腎小体 renal corpuscle および 1 本の尿細管 renal tubule からなる。腎小体はマルピーギ小体とも呼ばれる。また、尿細管は細尿管、腎細管と呼ばれることもある。

ヒトの腎臓では、左右合わせて約 200 万個のネフロンが存在するとされている。

14. 小腎杯

15. 大腎杯

16. 腎乳頭

腎錐体の先端部であり、ここに近位尿細管が接続している (2)。近位尿細管は腎杯へ続く。

17. 腎柱

腎葉の境界領域に入り込んだ皮質のこと (2)。小児期には溝があるが、成長とともに皮質が入り込んでくる。


ネフロン nephron について

ネフロン nephron とは、腎小体および 1 本の尿細管から成る腎臓の基本的な構成単位である (図; ref 4)。

腎小体 renal corpuscle は、毛細血管が球状に集まった 糸球体 glomerulus と、それを囲むボウマン嚢 Bowman's capsule を合わせた構造である。腎小体は皮質部に存在し、そこから髄質方向へ尿細管が伸びている。腎小体が皮質の表面に位置している場合、cortical nephron という (右側)。髄質寄りの場合は juxtamedullary nephron と呼ばれる (左側)。

腎小体

毛細血管が球状に集まった 糸球体 glomerulus と、それを囲むボウマン嚢 Bowman's capsule を合わせて腎小体 renal corpuscle またはマルピギー小体という (2)。

腎小体は球状であり、片側が血管に、その反対側が尿細管に繋がっている。北極と南極のように、それぞれ血管極、尿細管極という (2)。

糸球体内皮

メサンギウム
Mesangium

基底膜
Basement membrane

足細胞
Podocyte


尿細管

糸球体に続く尿細管を 近位尿細管 proximal convoluted tubule という。ネフロンの図の紫の部分で、皮質内で複雑に迂回している。この部分を皮質迷路という。

尿細管は、皮質迷路で迂回したのち、髄質の中を直線的に伸び、ターンしたのちに皮質に戻ってくる。直線部分を ヘンレループ loop of Henle という。

戻ってきた尿細管は、再び皮質迷路の中で複雑に迂回し、集合管 collection duct へ繋がる (赤い部分)。ここを 遠位尿細管 distal convoluted tubule という。

以上のように、尿細管は順番に 近位尿細管 - ヘンレループ - 遠位尿細管 -集合管と 4 つの部位に分類されている。ただし、この走行による分類は、上皮細胞の構造による分類とは一致しない (2)。


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References

  1. By Piotr Michał Jaworski; PioM EN DE PL - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
  2. 坂井 2001a. 初心者のための腎臓の構造. 日腎会誌 43, 572-579.
  3. By BruceBlaus. When using this image in external sources it can be cited as:Blausen.com staff (2014). "Medical gallery of Blausen Medical 2014". WikiJournal of Medicine 1 (2). DOI:10.15347/wjm/2014.010. ISSN 2002-4436. - Own work, CC BY 3.0, Link
  4. By Artwork by Holly Fischer - http://open.umich.edu/education/med/resources/second-look-series/materials - Urinary Tract Slide 20, 26, CC BY 3.0, Link

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