リガンドと受容体の解離定数
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5-5-2017 updated
- 概要: リガンドと受容体の解離定数
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このページは、解離定数 のページから分岐したものです。酸・塩基の解離に関係する内容は、以下の一連のページにまとまっています。体系的に学びたい人は、以下の順に読むことをお勧めします。
- 質量作用の法則
- 酸・塩基の定義
- 水のイオン積と pH
- 解離定数
- 緩衝液 buffer について
リガンドと受容体が平衡状態にあるとき、リガンドおよび受容体の濃度をそれぞれ [L] および [R] とし、またリガンドと受容体との複合体を [LR] としたとき、その解離定数 Kd は
Kd=[L][R]/[LR]
と定義される。単位は M (µM, mM) である。
Kd が小さいほど、結合しているリガンドと受容体の濃度 [LR] が高いことになり、結合力が高いと言える。
上の定義は様々なところで述べられているが、これだけではなかなか結合を実感できないことも多い。そのような場合は、文献 1 のように実際に計算してみると理解の助けになる。
Kd = [A][B]/[AB] = [[A]0 - x][[B]0 - x]/x
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解離定数が 10-9 M、10-8 M になると、結合状態にある分子はそれぞれ 50% および約 15% となる。
また、それぞれの物質の濃度も重要であり、例えば A, B の濃度が 1/10 の 2 x 10-10 M だとすると、結合状態にあるのは 50% になる。濃度が 1/10 になっても、結合状態にある分子の量は 1/10 になるわけではないので、注意が必要である。
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References
- その相互作用は強いのか - 解離定数の判断基準. pdf file.