バナナ

UBC/organism/Magnoliopsida/musa_x_paradisiaca

このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: バナナとは
  2. バナナの色

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概要: バナナとは

一般に食用とされるバナナは、マレーヤマバショウ Musa acuminata とリュウキュウバショウ M. balbisiana の交雑種である。よって正式な学名はないが、慣例的に Musa x paradisiaca と書かれる。

NCBI Taxonomy における full lineage は以下の通り。

cellular organisms; Eukaryota; Viridiplantae; Streptophyta; Streptophytina; Embryophyta; Tracheophyta; Euphyllophyta; Spermatophyta; Magnoliopsida; Mesangiospermae; Liliopsida; Petrosaviidae; commelinids; Zingiberales; Musaceae; Musa

さらに、栽培品種としてのバナナは、この雑種またはマレーヤマバショウの 3 倍体 である。ほとんどの栽培品種は、そのために不稔性であり、種子や花粉を作らない。

マレーヤマバショウとリュウキュウバショウは、いずれも東南アジアが原産である (図、文献 2)。マレーヤマバショウの分布域が緑、リュウキュウバショウの分布域がオレンジで示されている。

バナナ原種の分布

マレーヤマバショウと (上) とリュウキュウバショウ (下) の写真 (文献 3文献 4 より)。食用のバナナに形は似ているが、種がある。

バナナ原種 Musa acuminata バナナ原種 Musa balbisiana の種
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バナナの色

日本に輸入するバナナは、緑色の状態でないといけないと食品衛生法で指定されているらしい (2)。緑色の状態ではまだ美味しくないので、虫害を防ぐことができるため。

輸入後、植物ホルモンであるエチレンを作用させることにより、バナナは黄色く成熟する。この反応は紅葉と同じで、緑色のクロロフィルが分解され、黄色 - オレンジ色の カロテノイド が分解されずに残ることによる。

分解の原因は 活性酸素 であり、カロテノイドはクロロフィルよりも活性酸素に対して安定な物質であるため、このような現象が起こる。代表的なカロテノイドであるβ-カロテンの構造を示しておく (Public domain)。

カロテノイドの構造
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References

  1. バナナの色が移り変わる理由。なぜ緑色のまま輸入されるのか? Link: Last access 2023/01/03.
  2. Obsidian Soul - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15403408による
  3. By Joydeep, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=21743374
  4. By Warut Roonguthai - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1867879

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