痛みのゲート制御理論とは

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このページの最終更新日: 2021/08/18

  1. 概要: 痛みのゲート制御理論とは
  2. その他メモ

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概要: 痛みのゲート制御理論とは

痛みのゲート制御理論 gate control theory とは、1965 年に発表された痛みの制御に関する理論である (1)。

最もわかりやすい説明は、触ることで痛みが和らぐ だろうか。例えば、多くの人は手をどこかにぶつけて痛みを感じたら、「痛い・・」と言って反対の手でさするはずである。しかし、これはよく考えてみると意味がわからない。その部分を触っても、手をぶつけた物理的ダメージが回復するということはないはずだ。

この行動は、触る刺激を伝える神経が、痛みの刺激を伝える神経の活動を抑えつつ触刺激の信号を伝えることから説明できる。つまり、触ることによって痛みの信号が抑制され、痛みを感じにくくなるのである。「痛いの痛いの、飛んでけ〜」のメカニズムである (図, ref 2, 3)。

詳細は更新予定。ただし、Ref. 4 には「痛みを伝える細い神経の情報伝達を,触覚を伝える太い神経が脊髄後角において抑制するとの仮説「ゲートコントロール説」が 1965 年に提唱されたが,その根拠となる実験事実は否定されている」と書かれている。


その他メモ

とりあえず、痛みに関するものはここにメモとしてまとめておく。

> バイブレーションが、手の痛みと皮膚温度に及ぼす影響を調べた論文 (Pubmed)。

  • バイブレーションには、熱、痛みなどの閾値を上げる (鈍感にする) 効果がある。周波数、時間などの最適なパラメーターはまだ不明で、矛盾する知見も多い。
  • メカニズムは不明だが、おそらく神経系に作用。オピオイドではなさそう。皮膚の温度も上昇し、これも原因である可能性がある。
  • この論文では、手を 30 and 300 Hz でバイブレーションさせて、痛みの閾値と皮膚温度を測定。温度の影響を調べた論文はこれまでに無いらしい。
  • 閾値、温度どもにバイブレーションで上昇。30 Hz の方が高い上昇率。
  • しかし、バイブレーションを止めると閾値は 1 分で下降するのに対し、温度は上昇を続けるので、温度だけが原因ではなさそうと結論。

痛みは大脳皮質の感覚野で認識され、脊髄や脳幹で統合されて 自律神経系 の活動に影響する。例えば心拍数の増加など (4)。

麻酔をすると痛みを感じなくなるが、自律神経の反応は残る (4)。体性痛覚神経には、情報を伝える速度が早い神経と遅い神経があり、速度の差は 10 倍以上。モルヒネ を脊髄に投与すると、遅い反射のみが抑制される。遅い神経は、鈍い痛みを制御するので、これはモルヒネが触覚や鋭い痛みに影響せず、鈍い痛みのみを抑制するという臨床的事実と一致。


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References

  1. Melzack et al, 1965a. Science 150, 971-979.
  2. By self - self-made in Inkscape, CC BY 3.0, Link
  3. By self - self-made in Inkscape, CC BY-SA 3.0, Link
  4. 堀田, 2014a. マイクロコーンによる疼痛緩和の神経性機序. 全人的医療, 13, 39-45.

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