アスパラギンの構造、機能、代謝:
糖鎖修飾を受ける非必須アミノ酸

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: アスパラギンとは
  2. アスパラギンの生合成

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概要: アスパラギンとは

アスパラギン asparagine は図 1 のような構造をもつアミノ酸である。なお、側鎖の -NH2 が -COOH に置換されたものが アスパラギン酸 である。

アスパラギンには以下のような性質がある。

  • pK1 (COOH) = 2.1
  • pK2 (NH3+) = 8.8
  • 必須アミノ酸ではなく、TCA 回路 の中間体から生合成される。
  • 側鎖がポリペプチド骨格と水素結合を形成できるため、α-helix の始点および終点、β-シートのターンの部分などに位置する。
  • N-linked glycosylation を受ける。

また、アスパラギンは側鎖でペプチド骨格と水素結合を形成できるため、αヘリックスの始点、終点に位置する。βシートではターンの部分に位置する。グルタミンも側鎖の構造は似ているが、立体配座のエントロピーが大きいためにこのような特徴はもたない。

アスパラギンは、Pierre Jean Robiquet および Louis-Nicolas Vauquelin によってアスパラガスから 1806 年に発見された。

アスパラギンの生合成

アスパラギンは、ヒトが合成することができる非必須アミノ酸である。TCA 回路の中間体オキサロ酢酸 oxaloacetate に グルタミン酸 からアミノ基が転移することでアスパラギン酸が合成され、これが還元されてアスパラギンになる。

References

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