アスパラギンの構造、機能、代謝:
糖鎖修飾を受ける非必須アミノ酸
- 概要: アスパラギンとは
- アスパラギンの生合成
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概要: アスパラギンとは
アスパラギン asparagine は図 1 のような構造をもつアミノ酸である。なお、側鎖の -NH2 が -COOH に置換されたものが アスパラギン酸 である。
アスパラギンには以下のような性質がある。
- pK1 (COOH) = 2.1
- pK2 (NH3+) = 8.8
- 必須アミノ酸ではなく、TCA 回路 の中間体から生合成される。
- 側鎖がポリペプチド骨格と水素結合を形成できるため、α-helix の始点および終点、β-シートのターンの部分などに位置する。
- N-linked glycosylation を受ける。
また、アスパラギンは側鎖でペプチド骨格と水素結合を形成できるため、αヘリックスの始点、終点に位置する。βシートではターンの部分に位置する。グルタミンも側鎖の構造は似ているが、立体配座のエントロピーが大きいためにこのような特徴はもたない。
アスパラギンは、Pierre Jean Robiquet および Louis-Nicolas Vauquelin によってアスパラガスから 1806 年に発見された。
アスパラギンの生合成
アスパラギンは、ヒトが合成することができる非必須アミノ酸である。TCA 回路の中間体オキサロ酢酸 oxaloacetate に グルタミン酸 からアミノ基が転移することでアスパラギン酸が合成され、これが還元されてアスパラギンになる。
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