ウェブの著作権: 歌詞、コミック切り抜き、YouTube

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9-2-2017 updated

  1. コミックのキャプチャ
  2. 歌詞を掲載する
    • 歌詞の翻訳
  3. YouTube などの動画を掲載する

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コミック

お勧めコミックの紹介 ページで書籍の一部を紹介していることなどから、ウェブ上での著作権についても調べてみた。

引用の範囲で コマを載せるのは問題なし。引用の定義などは 著作権 (研究者向け) のページに示してあるが、重要なのは以下の 4 点である。

  1. 他人の著作物を引用する必然性があること。
  2. かぎ括弧をつけるなど、自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
  3. 自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること (自分の著作物が主体)。
  4. 出所の明示がなされていること。

引用する必然性とは

2 から 4 については、ウェブサイトを作るときに対応可能であるが、1 の解釈が難しい。ネットで見てみると、弁護士との質疑応答で、必然性のないケースとして挙げられているのは

  • 驚きを表現したいときに、MMR の「な、なんだってーっ?」のコマを貼る (2)。
  • 犬が成長していないことを表現したいときに、安西先生の「まるで成長していない・・・」のコマを貼る (6)。

などなど。これは「そのコマを使わなくても、驚きなどを表現できるため、必然性がない」と解釈されるらしい。

たとえば MMR という漫画について紹介するときに、キャラクターのコマを貼るのは必然性があるということになるらしい (7)。主たる文章を補強するために、画像があると理解の助けになる。これなら必然性あり。

一つ疑問に思ったのは、この場合でも そもそも、あなたのサイトでこの漫画を紹介する必然性は? と聞かれたら、答えられないのではないかという点だ。これはたぶん次のように解釈されている。

  1. 「漫画を紹介するという目的」をもってサイトを作ることは、個人の自由であり著作権法の範囲ではない。
  2. そこに画像のキャプチャを引用するときには、「漫画を紹介するという目的」に対して必然性があるかどうかのみが問題になる。

この解釈で合っているのか?


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歌詞

同様に、引用の範囲ならば問題は生じないはずである。ただし「引用の範囲」に収まるかどうかは究極的には裁判で決まるようだ。慣例的に 1 フレーズならば OK、歌詞を全部載せたり、Twitter の 140 文字はダメらしい (2)。

引用の範囲を超える場合は、JASRAC と契約を締結する必要がある (お金を支払う必要がある)。しかし 2015 年にいくつかのブログが JASRAC と包括契約を結んだため、これらのブログでは引用の範囲を超えて歌詞を掲載することが可能になった (1)。

具体的には、以下のブログである。

  • アメーバブログ
  • Seesaa ブログ
  • textream
  • プリ画像
  • Yahoo! 知恵袋
  • Yahoo! ブログ
  • ヤプログ!
  • ライブドアブログ

したがって、「ブログ 歌詞 違法」などで検索すると上位でヒットするサイトの多くは out of date であるので注意。

ただし、Seesaa blog では

  • 商用利用目的等で歌詞を大量に掲載する、歌詞閲覧ブログとみなせるブログを作成する行為
  • 歌詞を変更、改変するなどし、替え歌や訳詞にして掲載する行為

は認められていないなど (3)、無制限に歌詞を掲載できるという状態ではないようだ。この規定に法的根拠はあるのだろうか?


歌詞の翻訳

「英語の勉強のために歌詞を翻訳してブログで公開」などは、翻訳部分が自分の著作物とみなせるために単に歌詞を引用するよりも法に触れない気がするが、実は 翻訳権というものに抵触する らしく、問題は大きいようである (4)。


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YouTube などの動画

2013 年の判例をまとめた弁護士さんの記事より (5)。以下の 2 項目が原則。

  1. 紹介したい動画があるときは、それを YouTube からダウンロード → ブログ等にアップロードするのではなく、埋め込み機能 を使う。そうすれば、もとの動画に対する著作権侵害にはならない。
  2. ただし、もとの動画が違法なもの (楽曲の無断アップロードなど) と知りながら埋め込みリンクを貼っている場合には、「著作権侵害の幇助」という不法行為になる。

音楽の PV を埋め込むときには、JASRAC の厳しい規定がある。JASRAC のこのページ に Yes/No で進んで行くチャートがあるので、基本的にはこれで判断する。

気に入らないのは、「動画投稿 (共有) サイトにアップロードされている動画をタグ貼付・埋込の方法で外部のサイトで利用する場合」で自ら製作した動画 (「歌ってみた」など) 以外をアップロードするときの結論が「音源制作者であるレコード会社など、関係権利者の許諾を得ずにアップロードされている 可能性がありますので ご利用をお控え下さい」となっていること。

これは明らかに 忖度の強要 であって、仮に著作権的に問題のない動画であっても、なるべくシェアしないようにさせる意図が透けて見える。

ある動画が公式なものかどうかは、チャンネルの横にあるチェックマーク (YouTube の確認バッジ) で判断することができる。


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References

  1. JASRAC: 利用許諾契約を締結しているUGCサービスリストの公表について. Link.
  2. マンガのコマやセリフの引用ってどこまで大丈夫なの? 著作権の勉強会で弁護士の見解を聞いてきたよ。 Link: Last access 7/23/2017.
  3. JASRAC 管理楽曲の歌詞掲載が可能になります。Seesaa ブログ. Link.
  4. ネコにもわかる知的財産権. Link.
  5. 違法動画等にリンクを貼ると著作権侵害になる?ならない? Link.
  6. ブロガーがやりがちな著作権侵害!愛犬と学ぶ著作権を意識したブログの書き方まとめ. Link: Last access 7/23/2017.
  7. アニメブログの画像引用で違法と言われない著作権法のポイント. Link: Last access 7/23/2017.