統合失調症でみられる functional connectivity の変化
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2018/04/21 更新
- 概要
- Path の長さ
- Rich club connections の低下
- Functional connectivity の変化と症状
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概要
統合失調症 schizophrenia は、その病名からも推察されるように、脳の各部分がうまく同調できなくなっている病気であり (disconnectivity theories of schizophrenia)、その病態は connectivity の変化と密接に関わっている (1)。
Brain connectivity には、大きく分けて物理的な接続である structural connectivity と、fMRI シグナルや脳波 EEG が同調して変化する functional connectivity がある。統合失調症でみられる structural connectivity の変化は、統合失調症と白質の変化のページに示し、このページでは functional connectivity の変化についてまとめる。
同じサンプル (患者?)を使った場合でさえ、functional connectivity は増加/減少の報告がある (1)。
Fronto-parietal connectivity
Functional connectivity の変化は、frontal region を中心とした報告が多い (1)。
- Fronto-parietal netwrok involved in cognitive function.
- Cingulo-opercular systems involved in interoception and salience processing.
- Default mode network involved in introspective processing.
- Fronto-striatal, fronto-temporal.
統合失調症を発症していない患者の親族でも、似た connectivity の変化が認められる (1)。遺伝的要因?
Connectivity の異常は、統合失調症の診断に有効であると思われるが、まだ実用例はない (2)。約 80% の正確性で、患者と健常人を見分けられる。これは gray matter volume reduction を指標にした場合とほぼ同等の正確性である。
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Path の長さ
統合失調症では、average path length が長くなって、それぞれの領域内での communication が低下する傾向がみられる (1)。Early-onset schizophrenia では、long-distance coupling が増える (1)。
Rich club connections の低下
脳には、他の多くの部分と connection を形成し、情報処理の中心であると考えられている hub region がある。hub region 同士も互いに強く繋がっており、これは rich club または core を形成していると言われる (1)。
統合失調症では、rich club connection の低下が、hub と non-hub 領域の connection および non-hub 領域同士の connection よりも著しい (1)。
Functional connectivity の変化と症状
陽性症状 positive symptom は、以下のような connectivity の変化と関連付けられている (1)。
- Reduced level of overall structural connectivity
- Both decreases and increases in structural and functional coupling.
- Connectivity strength of temporal and frontal region pairs.
- Reduced global network efficiency.
- Reduced level of clustering.
一方、陰性症状 negative symptom は、以下のような connectivity の変化と関連付けられている (1)。
- Reductions in global functional connectivity.
- Increases in both structural-functional coupling in default mode subnetworks.
- Reduced level of global network efficiency.
また、認知症状 cognitive symptom との関係も示されているが、やはり相関/逆相関の報告がどちらもあり、一定の結論には至っていないように思える。
なかには、特定の領域同士の connection と関係の深い症状も報告されている (1)。
> Dorsal regions of caudate
と dorsolateral PFC の reduced connection と 陽性症状に相関がある (1)。Increased functional connectivity of mPFC と 陽性症状の相関 (1)。
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References
van den Heuvel & Fornito, 2014a (Review). Brain network in schizophrenia. Neuropsychol Rev 24, 32-48.Schmidt et al. 2015a (Review). Approaching a network connectivity-driven classification of the psychosis continuum a selective review and suggestions for future research. Front Hum Neurosci, 8 Article 1047.