ブレンステッドの定義でも水酸化ナトリウムは塩基になるのか?

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2018/01/22 更新

  1. 概要

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概要

ブレンステッド・ローリーの 酸・塩基の定義に よると、水素イオン H+ を与えるものが酸、受け取るものが塩基 である。

水酸化ナトリウム NaOH はなぜ塩基になるのだろうか? アレニウスの定義ならば、OH- を放出しているから塩基、ということでわかりやすいのだが・・・


これは以下のように考える。

  • まず、NaOH ⇌ Na+ + OH- のように電離すると考える。この解離はほぼ 100% である。
  • 水溶液の場合、液中に NaOH 由来の Na+ および OH- と、水由来の H+ および OH- が混在している状態になる。
  • 水由来の H+ は、水由来の OH- とくっついたり離れたりしているが、同時に NaOH 由来の OH- ともくっついたり離れたりしている。
  • よって、NaOH はその OH- の部分で H+ を受け取っていると言える。つまりブレンステッド塩基である。

式で表すと次のようになる。

NaOH + H3O+ ⇌ Na+ + 2 H2O

NaOH そのものというよりは、電離したあとの OH- の部分が水素イオンを受け取っている。

Molecular Biology of the Cell では、塩基は「水溶液中の水素イオンの数を減らすもの」"substances that reduce the number of hydrogen ions in solution" と定義されている。こちらの方がしっくりくる。


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