プリンおよびプリン体:
構造、代謝、尿結石との関係など
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このページの最終更新日: 2024/05/16- プリンとは
- プリン体とは
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プリンとは
プリン purine は図 (1) のようにピリミジン環とイミダゾール環の縮合環からなる複素環式化合物である (2)。赤字は炭素番号を示す。
プリンの物理化学的性状は以下の通り (2)。
- 無色の針状結晶、融点 216 - 217°C。水およびアルコールに可溶。
- 上の図で、9 番の N に結合している H は、7 番にも移動することができ、実際には互変異性体として存在する。
プリンは 1884 年に尿酸 uric acid の還元によって以下のように合成された (3)。生体内では、プリンおよびその関連化合物は尿酸に代謝されるため、過剰な摂取が痛風や尿路結石の原因となる。
- プリンおよびピリミジン合成の活性化は、腫瘍細胞に特徴的な代謝変化の一つである (4)。たぶん活発な細胞分裂に伴う核酸合成に使われている。
- マウス肝臓では、12 時間の飢餓によって purine metabolism が活性化されるという論文がある (5)。
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プリン体
プリンを部分構造としてもつ代謝産物を総称して
以下のように、核酸 nucleic acid に含まれる塩基、アデニン およびグアニン、コーヒーに含まれるカフェインなど、重要な代謝産物がプリン体に含まれる。
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References
- By NEUROtiker (talk) - Own work, Public Domain, Link
- 岩波 理化学辞典 第 4 版.
このサイトでは、私が持っている 1987 年の第 4 版を引用していることが多い。1998 年に第 5 版が発行されている。 ネット情報の問題点の一つは、信頼できる定義になかなか出会えないことである。Wikipedia には定義らしいことが書いてあり、普段の調べ物には十分なことも多いが、正式な資料を作るときにはその引用は避けたいものである。 そんなときに役に立つのが理化学辞典や生化学辞典。中古でも古い版でもよいので、とにかく 1 冊持っておくと仕事がはかどる。 |
リンク
- By Andervik - http://en.wikipedia.org/wiki/Image:FischerPurineSynthesis.gif, パブリック・ドメイン, Link
Halama et al. 2013a (Review). Identification of biomarkers for apoptosis in cancer cell lines using metabolomics: tools for individualized medicine. J Intern Med, 274, 425–439.Yamamoto et al. 2014a. Statistical hypothesis testing of factor loading in principal component analysis and its application to metabolite set enrichment analysis. BMC Bioinformatics, 15, 51.