ルシフェラーゼアッセイ:
原理、プロトコール、リポーター

UBC/experiments/protein/reporter_luciferase

このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. レポーターアッセイとは
  2. ルシフェラーゼアッセイとは

広告

レポーターアッセイとは

ルシフェラーゼアッセイ luciferase assay とは、ルシフェラーゼを使って行うリポーターアッセイのことである。

まず、一般的なレポーターアッセイについて解説する。これは非常に意味の広い単語であり、レポーター遺伝子を使って行う実験のことになる (図, ref 1)。

以下は、の reporter gene に関する項目 (一部)。

A gene that is used to 'tag' another gene or DNA sequence of interest, such as a promoter. Expression of the reporter is easily monitored, and permits the function or whereabouts of the 'target' sequence to be tracked.

It helps pinpoint which cells contain the tagged gene, for instance among a population of genetically engineered bacteria, or shows the varying degrees of expression of the tagged gene within different tissues of the body.



つまり、実際に興味のある遺伝子を直接解析するのではなく、解析が簡単になる他の遺伝子を指標に解析する方法をレポーターアッセイ、その「他の遺伝子」をレポーター遺伝子という。

以下のようなレポーター遺伝子がよく使われる。

ルシフェラーゼ

発光バクテリアやホタルなどの発光生物で、発光物質が光を放つ化学反応を触媒する作用をもつ酵素の総称。発光物質はルシフェリンという。

GFP

Green fluorescent protein で、395 nm 前後の 電磁波 を照射すると緑色蛍光を発する。

β-ガラクトシダーゼ

ルシフェラーゼアッセイとは

様々な処理によってプロモーターが活性化されるかどうかを調べたい場合、興味あるプロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を組み込む (図, ref. 2)。ルシフェラーゼによる発光がプロモーター活性の指標となる。下流にある遺伝子のリアルタイム PCR をしたりしなくて済む。


縦軸の単位は、このように Relative luciferase activity とするのが一般的なようである (図, ref. 3)。Relative light intensity の方が正確だと思うのだが、どうなのだろう。


広告

References

  1. By TransControl at en.wikipedia, CC BY-SA 3.0, Link
  2. Tanaka et al., 2011a. Systems analysis of ATF3 in stress response and cancer reveals opposing effects on pro-apoptotic genes in p53 pathway. PLoS ONE 6, e26848.
  3. Zhao et al., 2018a. Development of novel NEMO-binding domain mimetics for inhibiting IKK/NF-κB activation. PLoS Biol, published online.

コメント欄

サーバー移転のため、コメント欄は一時閉鎖中です。サイドバーから「管理人への質問」へどうぞ。