質量分析のデータ解析:
m/z の意味、MASCOT の使い方など
UBC/experiments/protein/ms_data
このページの最終更新日: 2024/12/19広告
質量分析データの概要
質量分析 mass spectrometry は、分子の質量を測定する分析法である。このページは、主に MS のデータ分析についてまとめる。MS に関する一般的な事項は、質量分析の概要 ページを参照のこと。
TOF-MS のデータ解析: m/z とは
MS のデータは、一般に図 (Public domain) のような形で与えられる。
横軸は
m は分子の質量を、z は電荷を示す。まず、わかりやすく z = 1 の場合を考えてみよう。z = 1 のとき、m はそのまま分子の質量となる。つまり、たとえば 分子量 50 の分子 MS 装置中で 1 価のイオンになっていて検出された場合、横軸 = 50 のところにピークが出るわけである。
ここで m/z が重要になるのは、
検出では、飛んできたイオンがシンプルに分類されるため、50 に出てきたシグナルが分子量 50 の 1 価イオンによるものなのか、分子量 100 の 2 価イオンによるものなのか区別することができない。
したがって、MS 結果の横軸を「分子量」というのは早計であって、これはあくまで m/z なのである。
一方、縦軸はシンプルで、イオンの相対強度を示す。つまりピークが高いほど、そのイオンが多いことを示している。
MASCOT とは
References
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