ソックスレー法による脂質抽出: 原理、プロトコールなど
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このページの最終更新日: 2024/12/30広告
概要: ソックスレー法とは
ソックスレー法とは、以下のような抽出器 (Public domain) を用いて脂質を抽出する方法である。
方法の概要は以下の通り。還流する溶媒には脂質が含まれないので、飽和することなく常にフレッシュな溶媒で抽出をかけられることになる。そのため、比較的少量の溶媒で効率よく脂質を抽出できるという利点がある。
- フラスコ (1 番) に溶媒を入れる。通常はジエチルエーテルが使われる。
- 5 の部分に試料を置く。ろ紙で包むことも多い。
- 11 と 10 には水道水を通す。この部分は冷却器で、ロータリーエバポレーターにも似たような構造がある。
- フラスコを加熱すると溶媒が蒸発し、冷却器で液体に戻って試料の上にポタポタと落ちてくる。これによって繰り返し抽出が行われ、最終的に脂質は全てフラスコ内に集まる。
食品分析開発センターのページ http://www.mac.or.jp/mail/171101/03.shtml によると、食品中の脂質を分析する方法は以下のように定められている。
一般食品 |
エーテル抽出法、これがソックスレーの方法である。 組織成分と結合している脂質が少なく、かつ乾燥時粉末または容易に粉砕し得る状態にある食品。多くの食品がここに該当する。 |
大豆、卵類などリン脂質を多く含む食品 |
クロロホルム・メタノール混液抽出法 |
牛乳、脱脂乳、加工乳 |
ゲルベル法、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)で規定されている |
穀類、野菜類、調理加工食品など |
酸分解法。脂質が組織を強く結合している場合、塩酸加水分解で遊離させてから定量する方法。 |
牛乳及び乳製品、乳脂肪を含む食品など |
レーゼゴットリーブ法。ゲルベル法と同様に、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)で規定されている。 |
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