地球上の生態系: 一覧および特徴
UBC/environment/topography/ecosystems
このページの最終更新日: 2024/02/14- 概要
- 陸上の生態系
- 熱帯雨林
- 熱帯雨林
- サバンナ
- 砂漠
- 淡水および海水の生態系
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概要
生命の定義 のページでも示したように、地球上で生命が存在するためには、以下の 4 つの要因が必要とされる (1)。この 4 要素は地球上に均一に分布しているわけではなく、海・砂漠・熱帯雨林などから容易に理解できるように、偏って分布する。この偏りが、地球上に多様な生態系 ecosystems を生み出している。
エネルギー |
エネルギーは、地球上のほとんどの生態系では太陽光によってもたらされ、熱として宇宙へ帰ってゆく。つまり 陸上では太陽光によるエネルギーは通常十分にあり、他の 3 条件が生命が分布するための律速要因となる (1)。 一方、水圏では太陽光は表から層約 200 m 程度までしか届かない (1)。栄養素は海や川の底に溜まっているので、エネルギーと栄養素が同時に手に入る範囲は限られている。そのため、外洋のバイオマスは一般に低い。 海底の熱水噴出孔もエネルギーの供給源になる。この化学エネルギーを基にした生態系が存在している。 |
栄養素 |
|
液体の水 |
砂漠を考えればわかるように、陸上では、水がしばしば生命が分布するための律速要因となる (2)。基本的には水の量は降雨量で決まり、緯度、気流、海流などがそれらを制御する要因である。 水圏においては水は常に豊富であり、他の 3 条件が律速要因となる (2)。 |
適切な温度 |
温度は、もちろん生態系の決定に重要な要素である。 |
このページでは、地球上の ecosystems を概観する。
なお、用語を簡単に定義しておくと
- Population: 1 つの種からなる生物集団。
- Community: 複数の種からなる生物集団。
- Ecosystems: 大気、水など非生物および複数種の生物から成る概念。
である (1)。
陸上の生態系
陸上では、エネルギー (太陽光) と栄養素が欠乏することはあまりない (1,5)。したがって、残りの 2 つの要因、水と温度が生態系の種類に大きく影響する。
熱帯雨林
熱帯雨林 tropical rain forest はアフリカ、南アメリカ、東南アジアの赤道近辺に分布し、平均気温は 25 - 30 °C、平均降水量は約 2,500 - 4,000 mm/年 (1)。温暖かつ湿潤な気候の地域である。写真はマレーシアの熱帯雨林 (2)。
もっとも種多様性が高い 生態系である (1)。- 地球に存在する生物の約半数の種が熱帯雨林に生息するという見積もりがある。種の数は 5 - 8 million と推定されている (1)。
- しかし栄養素のほとんどは植物に存在し、早いサイクルで回っている (1)。つまり
土が痩せている。 熱帯雨林で畑を作っても、良い収穫は見込めない。
シャパラル
シャパラル chaparral は南アフリカや北米の西海岸および地中海沿岸でよくみられる生態系である (5, 写真 は ref. 3)。
- 乾燥に強い低木が多い。カリフォルニアでよく火災が起こるのもここ。
- 冬の寒さはあまり厳しくなく、夏は暑くて乾燥している。
サバンナ
サバンナ savanna は熱帯雨林よりも赤道から離れており、乾燥しているために樹木の密度は低い (1)。草が主な植物である。降水量は通常 300 - 1,000 mm/年である。雨季と乾季がある。アフリカ、ブラジル、インド、オーストラリアに分布する。
- 大型の 哺乳類 が多数生息する。
- 人間の影響を強く受けており、多くの生物が個体数を減らしている生態系である (1)。
サバンナ (Public domain)。大型の哺乳類は主としてこのサバンナおよびタイガ taiga に分布する。なぜなのか調べてみたが、どうも定説はないようである。アフリカのサバンナ以外の大型哺乳類は、人類の狩猟によって数が減ったことが一因とする説はあるようだ。
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砂漠
砂漠は、年間降水量が 254 mm 以下の地域である。砂漠には次のような特徴がある。
- 気流の関係から、北緯および南緯 30° 付近に存在する。
- 降雨量によって、植生にもばらつきがある (1)。全く雨が降らないサハラ砂漠と、多少の降雨があるアリゾナ州の砂漠では風景が異なる。
サハラ砂漠 (左, Ref 4) およびアリゾナ州のソノラ砂漠 (右, Public domain)。
英語では desert であり、「砂漠」の場合は [d
英語に興味がある人は、このように発音で意味が変わる単語を集めたページがあるので、以下のサイト内検索からどうぞ。
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References
- Amazon link:
Audesirk et al. 2013a. Biology: Life on Earth with Physiology, eBook, Global Edition (English Edition): 新しいバージョンへのリンクです - By Ksmuthukrishnan - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link
- By <a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User:Adbar" title="User:Adbar">Adbar</a> - <span class="int-own-work" lang="en">Own work</span>, CC BY-SA 3.0, Link
- By I, Luca Galuzzi, CC 表示-継承 2.5, Link
- Amazon link:
Starr et al. 2016a. Biology Today & Tomorrow.
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