乳がん breast cancer: 病態、原因、治療、予後など

UBC/cell/tumor/breast

このページの最終更新日: 2020/02/14

  1. 概要: 乳がんとは
  2. 乳がんの放射線治療
  3. 乳がんと人種

広告

乳がんとは

乳がんは女性にもっともよくみられる浸潤性の がん invasive cancer の一種で、女性のがんの 16%、女性の浸潤性がんの 22.9% を占める。がんにおける死亡の 18.2% は乳がんである。

乳がんは乳腺に生じるがんであり、女性に多いものの、男性も罹患する可能性がある。以下のような兆候が知られている。

  • しこり lump が乳房に生じる。全てのしこりががんであるわけではないが、発見された場合早急な診断が望まれる。
  • 一方の乳頭に発疹 rash がみられる
  • くぼみ pitting や皮膚が赤くなる
  • 乳頭が陥没する
  • 血液を含む分泌物が出る
  • 皮膚がむけたり裂けたりする

広告

乳がんの放射線治療

> 乳がんには 2 つの病態が混在するとされる (スペクトラム理論; Ref. 3)。

  • 1 つは、乳がんは原発巣からリンパ節転移を経て全身へと順序立てて広がるという病態である。これは 1890 年代に提唱された古い理論で、ハルステッド理論 と呼ばれる。
  • この場合、乳房切除術後に広い範囲に放射線治療を行うことで、予後を改善できることになる。この治療は長く行われてきたが、目立った生存率の改善は見られなかったようである。
  • さらに、乳房切除術後に化学療法などの全身治療を行うことで生存率の上昇が認められるようになり、乳癌は臨床的に発見された時点ですでに全身に転移しているという 全身病モデル が支持されるようになった。
  • 現在では、全身化学療法と局所的な放射線療法を併用することで、さらに生存率を高められることが示されている。

> 日本乳癌学会の HP に、わかりやすい Q & A がある (4)。

  • 手術した乳房全体に、45 - 50 グレイを照射するのが一般的である。腋窩のリンパ節に転移があった場合は、鎖骨上窩にも照射することがある。
  • 高線量を少数回照射する寡分割照射 hypofractionated radiation therapy が有効かつ安全であるとする研究もあるが、この HP では 2 グレイ未満の線量を 5 週間かけて照射するという方法を一般的としている。1 回の照射は 1 - 3 分程度である。

乳がんと人種

アメリカでは、乳がんのリスクが人種によって異なることが知られている。

たとえば、ヒスパニックの女性は乳がんのリスクが低い (2I)。これは人種による環境要因の違いだけでは説明できず、遺伝的要因があると考えられている。


広告

References

  1. Breast Cancer: Causes, Symptoms and Treatments. Retrieved December 07, 2016, from. Link.
  2. Kim et al. 2016a.Red meat, poultry, and fish intake and breast cancer risk among Hispanic and Non-Hispanic white women: The Breast Cancer Health Disparities Study. Cancer Causes Control, published online.
  3. 総説1 乳癌放射線療法の基本. 日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン.Link: Last access 2019/12/09.
  4. Q31.乳房温存手術後の放射線療法について教えてください. Link: Last access 2019/12/09.

コメント欄

各ページのコメント欄を復活させました。スパム対策のため、以下の禁止ワードが含まれるコメントは表示されないように設定しています。レイアウトなどは引き続き改善していきます。「管理人への質問」「フォーラム」へのバナーも引き続きご利用下さい。

禁止ワード: http, the, м (ロシア語のフォントです)


このページにコメント

Name:


Comment:



これまでに投稿されたコメント

Date Name Comment