MES 緩衝液: 最も酸性側の Good's buffer

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このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要: MES buffer とは

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概要: MES buffer とは

MES は図のような構造 (Public domain) をもつ物質で、正式な名称は 2- (N-morpholino)ethanesulfonic acid という。分子量は 195.2。

Good's buffer の一つであり、pKa = 6.15 であることから、緩衝域は最も酸性側である。Sigma の資料 (2)によると、pH 5.5 - 6.7 が有効な pH レンジである。


MES の構造

作り方

同仁堂のページ (3) によると、100 mM で調製し、水酸化ナトリウム NaOH で pH を合わせる。NaOH を入れない状態では、pH = 3.7 ぐらいになるようだ。緩衝液中に NaOH を入れたくない場合は、KOH で pH 調整しても良いようである。

手持ちの原著論文から、適当に使用例を拾ってみる。

  1. セルラーゼによる polysaccharide の分解活性測定 (4)。50 mM MES、pH 5.5。1 mg/mL BSA を加えている。
  2. Lactate racemase activity, 60 mM MES, pH 6 (5).

References

  1. ページ編集に伴い削除
  2. Sigma: Biological Buffers. Link.
  3. 同仁堂 Q & A ページ. Link.
  4. Bras et al. 2011a. Structural insights into a unique cellulase fold and mechanism of cellulose hydrolysis. PNAS 108, 5237-5242.
  5. Desguin et al. 2013a. Lactate racemase is a nickel-dependent enzyme activated by a widespread maturation system. Nat Commun 5, 3615.

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