魚類の浸透圧調節

UBC/other_topics/gonad/osmoregulation_fish
tissue という項目に分類されています

このページの最終更新日: 2020/02/14


このページは「魚類研究者」様からの寄稿記事です。改変の許可も頂きましたので、適宜更新していきます。ご協力ありがとうございました。



  1. 概要: 浸透圧とは
  2. 淡水魚の浸透圧調節
  3. 海水魚の浸透圧調節

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概要: 浸透圧とは

この項目では、浸透圧の基礎的な部分を述べる。いずれ専用のページに移動する予定。

などの小さい溶媒分子は透過できるが、大きな分子は透過できない (しにくい) 膜を 半透膜 semipermeable membrane という。

半透膜を隔てて一方に多量の溶質を含む溶液を、他方に少量の溶質を含む溶液を配置する。図 (Public domain) では、わかりやすくするために溶質を含む溶液と含まない溶液が描かれている。


図のような状況では、水分子が移動して水面から高いところで安定化する。これを水平レベルに戻すには圧力をかける必要があり、この圧力が 浸透圧 osmotic pressure である。

浸透圧の原動力となるのは、溶媒分子と溶液分子の相互作用 である。浸透圧は長年ピンときていなかったトピックなのだが、私の場合、この記述になかなか出会えなかったのがその原因だった。実際にどういう力なのかイメージしにくかったのである。

生体膜 は基本的に半透膜なので、細胞 が真水に晒される場合などに浸透圧が重要になってくる。

図 (Public domain) の左側のように、細胞の外側で溶質濃度が高い場合、細胞内の水が外に出てしまう。ナメクジに塩をかけた状態がこれに相当する。実際は溶けてしまうわけではなく、体内の水が外に出て縮んでしまうわけである。溶質濃度が生体よりも高い液体を 高張液 hypertonic solution という。

逆に、細胞の外側で溶質濃度が低い場合、水が細胞内に入り込んでくることになる。このような液体を 低張液 hypotonic solution という。細胞が膨張し、場合によっては破壊されてしまうこともある。



淡水魚の浸透圧調節

魚類の浸透圧調節は、淡水魚の場合と海水魚の場合で大きく事情が異なる。

淡水魚の場合に問題となるのは、主に体表からの 水の流入と塩の流出 である (図; ref. 1)。これは、周辺が淡水であることから容易に理解できるだろう。


浸透圧調節に関わる主要器官は鰓 gill および腎臓 kidney である。魚類の体は、これらの器官を利用して水の流入および塩の流出を防ぐことになる。

まず、鰓からはイオンを積極的に取り込む。また、流入してくる水は尿として排出するが、イオンは体内に保持したいので、薄い尿を大量に放出することになる。


海水魚の浸透圧調節

海水魚の場合、状況が正反対になる。図 (2) のように 体表から水が抜け、イオンが流入してくる


したがって、鰓から積極的にイオンを放出するとともに、尿からも塩を排出する。しかし水はできるたけ体内に保持したいので、濃い尿を少量出すことになる。


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References

  1. Raver, Duane; modified by Biezl translation improved by User:smartse - NOAA. Transferred from en.wikipedia to Commons by User:Quadell using CommonsHelper., パブリック・ドメイン, リンクによる
  2. Kare Kare modified by Biezl - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

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