アメリカ・カナダの感謝祭 Thanksgiving: 意味、歴史、料理など
- 概要: 感謝祭とは
- アメリカ感謝祭の起源
- アメリカ先住民にとっての感謝祭
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概要: 感謝祭とは
感謝祭 Thanksgiving とは、アメリカおよびカナダの祝日の一つである。アメリカでは 11 月の第 4 木曜日、カナダでは 10 月の第 2 月曜日に設定されている。
一般には、以下のような形で祝われる。
- 基本的には、家族や親族と過ごす休日である。里帰りする人が多い。
- 中に詰め物 (stuffing) をした七面鳥の料理を食べる。
- みんなでアメフトを観たりする。
- 翌日の金曜日はブラックフライデー Black Friday と呼ばれ、多数の割引セールが行われる。
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アメリカ感謝祭の起源
一般には、イギリスからマサチューセッツ州・プリマスに移住したピルグリム・ファーザーズという集団の最初の収穫を記念する行事とされている。1620 年、ピルグリムが入植したが、その年の収穫が悪く多くの死者が出た。しかし、アメリカ先住民 (Native American) のワンパノアグ族から食料や知識を分けてもらうことで、なんとか生き延びることができた。
これに感謝したピルグリムは、収穫が良かった翌年にワンパノアグ族を招待して、神の恵みに感謝しつつ共に食事をした。これが感謝祭の始まりであるとされる。
ただし、3 分で見るアメリカ史 にもまとめたように、アメリカへの入植は 1492 年のコロンブスの時点で既に始まっており、1620 年にはプリマス周辺の先住民の 90% は死亡していたとされる。ピルグリムは無人となったネイティブ・アメリカンの日用品を使って生き延びただけであり、両者に本当に友好関係があったかどうかは不明である。
アメリカ先住民にとっての感謝祭
以上のような起源から、感謝祭はアメリカ先住民にとっては全くめでたいものではない。以下のように、感謝祭に反対するさまざまな行事がある。別に慣例にのっとって七面鳥を食べても良いけれど、アメリカで無邪気に Thanksgiving を祝うのは恥ずかしい行為であると私は考えている。
- アメリカ先住民には、この日は「大量虐殺の始まりの日」として認識されている。1969 年には、アルカトラズ島占拠事件というアメリカ先住民の権利回復を主張した占拠事件があった。
- そもそも、当事者のワンパノアグ族が感謝祭の日を「全米哀悼の日 National Day of Mourning」としており、喪服を着てデモを行なっている (写真、ref. 1)。
- 翌日の金曜日は「アメリカインディアン遺産記念日 American Indian Heritage Day」と呼ばれ、アメリカ先住民の地位を認識するための行事が行われている。
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References
- By Melissa Doroquez - <a rel="nofollow" class="external free" href="https://www.flickr.com/photos/merelymel/3119433076">https://www.flickr.com/photos/merelymel/3119433076</a>, CC BY-SA 2.0, Link
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